Azure Remote Rendering に東日本リージョンが追加されました。
Azure PortalでのAzure Remote Rendering アカウントの追加はまだですが、レンダリングサーバーはすでに稼働しているようで利用自体は可能になっています。
従来との比較
実際に日本リージョンと従来一番高速だった東南アジアリージョンとを比較して試してみたところ、Network roundtrip*1が
- Southeast Asia: 120 ms
- Japan East: 30 ms
と大幅に改善していました。
ネットワーク要件についてはドキュメント( https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/remote-rendering/reference/network-requirements )に記載があり、 https://www.azurespeed.com のような測定サイトで
- 最小要件: 100 ms 未満
- 推奨値: 70 ms 未満
となっています。
実際に計測してみると
- Southeast Asia: 約 90 ms
- Japan East: 約 10 ms
と推奨値を満たしていることがわかりました。
Unity での設定
セットアップの流れは以前と変わっていません。
サーバーの設定のみ追加/変更になり、Showcaseサンプルの場合、RemoteRenderingServiceのRemoteRenderingServiceDevelopmentProfileにある、AccountDomainsおよびAccountDomainLabelsに日本の設定を記述します。
日本リージョンの設定として、下記を設定します。
- AccountDomains: japaneast.mixedreality.azure.com
- AccountDomainLabels: Japan East(任意の識別子)
リージョンについてはこちらに記載があります。
以前のバージョンで開発したアプリもリージョンを変更することで日本リージョンを利用することが可能になっています。 いままでのAzure Remote Renderingではネットワーク遅延によってどうしてもモデルが安定しなかったのですが、日本リージョンで安定感が向上したため、かなり使える状態になったと感じています。
*1: HoloLensの情報をサーバーに送る → サーバーでレンダリング処理を行う → レンダリング結果をHoloLensに戻す までの時間