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イベント開催のお知らせ【スマート眼鏡 & 3DGS Meetup in 鯖江】

2026年9月11日に株式会社jig.jp様と共催で「スマート眼鏡 & 3DGS Meetup in 鯖江」を開催します。

イベント概要

  • イベント名:スマート眼鏡 & 3DGS Meetup in 鯖江
  • 開催日時:2026年9月11日(金) 14:00-19:00
  • 開催場所:株式会社jig.jp 開発センター
  • 主催:株式会社jig.jp,株式会社ホロラボ
  • 協力:XGRIDS JAPAN株式会社、リバークル株式会社

イベント説明

視界に直接情報を表示する「スマート眼鏡」や、現実空間を高精細にデジタル再現する「3DGS」に関する技術開発・導入検討が進む一方、地方都市においてはこれらの技術に直接触れ、実用的なノウハウや事例を共有する機会は限定的です。

本イベントは、福井県内および北陸・関西近辺におけるスマート眼鏡や3DGSに関する事例共有、コミュニティの形成、ならびに技術の利活用促進を目的として企画されました。

当日は関連企業やクリエイターによる技術セッションのほか、実機を用いた体験展示を実施し、地域における技術コミュニティの活性化を図ります。

参加方法

下記イベントページからお申込みを受け付けています。 一般参加に加えて、LTや展示でのご参加もお待ちしております。

スマート眼鏡 & 3DGS Meetup in 鯖江 - connpass


詳細については下記よりお問い合わせください。

https://hololab.co.jp/#contact

展示会出展/登壇のお知らせ【XR Kaigi Hub 名古屋】

下記のイベント・展示会への出展/セッション登壇を予定しています。 皆様のご参加・来場をお待ちしております!

XR Kaigi Hub 名古屋 - フィジカルAI meets XR

  • 会期:2026年8月6日(木)11:00-18:00
  • 会場:STATION Ai
  • 入場:入場無料(事前登録制)

イベント説明

XR Kaigi Hubは、バーチャル領域をテーマに2019年より開催しているカンファレンス「XR Kaigi」のローカル版イベントです。 XR・スマートグラス・フィジカルAI・メタバース領域の最新動向やユースケース、デバイスに触れることができます。 2026年は大阪・名古屋・福岡の3都市での開催。 各地域で同領域のビジネスマッチングを促進し、知見を共有する場として展開します。XR Kaigi Hub 名古屋は、「フィジカルAI meets XR」と題した特別なイベントです。(公式サイトより引用)

【展示内容】

ホロラボブースでは、ホロラボが開発/提供を行っている下記を展示予定です。

  • 「ロボット×XR」XRデバイスを使ったロボットテレオペレーション

  • 3D Gaussian Splatting (3DGS) を再現できるMulti-SLAM対応ハンディ3Dスキャナ:XGRIDS

【セッション登壇】

展示に加えてセッション登壇を予定しています。こちらも合わせてぜひご覧ください。

  • セッションタイトル:フィジカルAIは、想像の10倍は泥臭かった —— ホロラボのXRとロボットの現場から
  • セッション時間:14:30〜15:00
  • セッション場所:第2会議室
  • スピーカー:中村 薫(代表取締役CEO)、団野 真一郎(ソフトウェアエンジニア)


詳細については下記よりお問い合わせください。

https://hololab.co.jp/#contact

イベント参加のお知らせ【ROSCon JP 2026】

下記のイベント・展示会への出展を予定しています。 皆様のご参加・来場をお待ちしております!

ROSCon JP 2026

  • 会期::2026年8月4日(火) 午後・8月5日(水) 終日
  • 会場:つくばカピオ

イベント説明

国際的なROS開発者会議ROSCon 2026の開催に先立ち、公式のローカルROSConイベントである日本版ROSConのROSCon JP 2026がつくばで開催されます。 ROSCon JP 2026はOpen Roboticsとの共催で一般社団法人ROSCon JPが主催します。

ROSCon JP 2026は丸一日ROSの最新トピックを学び、日本のROSコミュニティとの交流、初心者からエキスパートまで全てのROS開発者にとって素晴らしい機会を得ることができる場となるでしょう。 エキスパートからの様々な技術の話やROS通しか知らない話を聞き学ぶことができ、また開発者同士でアイデアを交換し合ったりすることもできます。

ROSCon JPはROSCon同様、PyConやBoostConをモデルとした開発者会議です。 これまでの本家ROSConは2012年から成功裏に開催してきた歴史があり、近年では1,000人以上の方が参加しています。 ROSCon JPは2018年から始まり、全ての開催イベントで200人以上の方に参加いただき、成功を収めてきました。(公式サイトより引用)

【展示内容】

ホロラボブースでは、ホロラボが開発/提供を行っている下記を展示予定です。

  • 「ロボット×XR」XRデバイスを使ったロボットテレオペレーション

  • 3D Gaussian Splatting (3DGS) を再現できるMulti-SLAM対応ハンディ3Dスキャナ:XGRIDS


詳細については下記よりお問い合わせください。

https://hololab.co.jp/#contact

「かがみの特殊少年更生施設 令和八年度『みんなに届け』出張表現祭」に開発協力しました【開発事例】

この記事の概要(読了目安:5〜10分)

本記事では、「かがみの特殊少年更生施設 令和八年度『みんなに届け』出張表現祭」への開発協力について紹介します。

会場には、施設で暮らす院生たちが制作した絵画や文章などの作品が展示されました。来場者はスマートフォンから専用カメラを起動し、作品にかざすことで、それぞれの作品に関する紹介を見ることができます。

本取り組みへの開発協力と、実際に大阪の会場を訪れた際の様子をお伝えします。

  • 本記事は、『第四境界/6417』のコンテンツ「かがみの特殊少年更生施設」の世界観に沿って構成しています。施設や院生、関連する物語はフィクションです。
  • ARG(日常侵蝕ゲーム)とは、ゲーム機やアプリを使わず現実世界を舞台に物語を展開することで、現実と仮想の境界をなくし日常を物語の舞台にするエンターテインメントです。2024年4月にリリースされた「かがみの特殊少年更生施設」は、実在するWebサイトを調査することで物語が展開する、「Web探索型ARG」というジャンルを確立した作品です。
  • 本取り組みは『第四境界/6417』によるもので、ホロラボは開発協力として参加しました。

はじめに

ホロラボ マーケティング部 Creative & Devチームの荒木です。

Creative & Devチームでは、XRやWeb技術を活用した、エンターテインメント領域の体験づくりにも取り組んでいます。

今回、ホロラボは「かがみの特殊少年更生施設 令和八年度『みんなに届け』出張表現祭」に開発協力として参加しました。

「かがみの特殊少年更生施設」は、青少年の犯罪や非行の防止と、社会復帰の支援を目的に、独自の更生プログラムを行っている施設です。施設では、院生たちが絵画や文章などの作品を制作しています。

施設の理念や院内の様子、院生たちの作品については、Webサイトでも紹介されています。

筆者である荒木は、以前から「かがみの特殊少年更生施設」で展開されている作品や取り組みに関心を持っていました。

その中で関係者の方に、ホロラボがこれまで取り組んできたXRやWeb技術の活用事例をご紹介したことをきっかけに、今回のご相談をいただきました。

令和八年度「みんなに届け」出張表現祭の会場掲示

開発協力の概要

今回、展示作品にスマートフォンをかざすことで、それぞれの作品に関する紹介を表示する「専用カメラ」を開発するにあたり、ホロラボは実現に向けて技術面で協力しました。

来場者が専用アプリをインストールすることなく、自身のスマートフォンからカメラを起動し、会場内の作品を読み取れる仕組みです。

作品を読み取ったあとは、その作品に対応した紹介が表示され、読み終えたら再びカメラへ戻って、次の作品を見ることができます。

作品そのものを見る時間を妨げず、作品と紹介の間を自然に行き来できることが、この専用カメラに求められていました。

さまざまな作品を読み取るために

専用カメラには、オープンソースとして公開されている8th Wallの技術が活用されています。

ホロラボは、作品の読み取り機能や、スマートフォンで利用する際の動作・表示について意見をお伝えするなど、技術面で協力しました。

会場に展示される作品は、すべてが同じ条件で制作されているわけではありません。

色彩のはっきりしたアクリル画もあれば、淡い線で描かれた鉛筆画や、文字を中心とした作品もあります。作品ごとに画材や色、細かさが異なるため、専用カメラで読み取れることを一つずつ確かめる必要がありました。

画面上に表示した画像だけでなく、実際の作品へスマートフォンを向けた場合にも紹介ページが開くことを、関係者の皆様にも入念に確認していただきました。

作品を読み取った瞬間に紹介が開いてしまうと、来場者が意図せず別の作品を映しただけでも画面が切り替わる可能性があります。

そこで、作品へ一定時間カメラを向けた場合に紹介を開く仕組みや、複数の作品が同時に映り込んだ場合にも意図しない動作になりにくい方法を提案しました。

また、一度紹介を開いたあとも、再びカメラへ戻って次の作品を見られるよう、鑑賞の流れが途中で途切れない形に整えられています。

来場者が使用するスマートフォンの種類もさまざまです。

複数のスマートフォンで動作を確かめ、端末によって一部の作品を読み取りにくい場合には、原因を確認しながら可能な範囲で調整に協力しました。

こうした部分は、実際にカメラを使う来場者からは、ほとんど意識されないかもしれません。

しかし、作品を見るための道具として迷わず自然に使えることも、今回の開発協力において大切な要素の一つでした。

少し不思議な指定

専用カメラについては、作品を読み取って紹介を表示すること以外にも、少し変わった要件が含まれていました。

複数の作品を読み取った履歴を保持し、その状態に応じて表示を変えられるようにする、というものです。

結果として、いくつかの作品を決められた順番で読み取ったかどうかを記録する仕組みにも見える内容でした。

同じ作品を続けて読み取った場合には、それまでの状態を崩さないこと。

途中で紹介を読んでカメラへ戻った場合にも、それまでの状態を保持すること。

そして、すべての条件を満たしたあとは、状態を元に戻すこと。

何のために必要な機能なのかは、開発協力をしていた私たちにも、当初はよく分かりませんでした。

作品を見るための専用カメラとしては、少し不可解な指定です。

開発協力を進めるうちに、院生たちがどのような作品を制作しているのか、実際に見てみたいと思うようになりました。

令和八年度「みんなに届け」出張表現祭

施設からのお知らせによると、今回の催しは、青少年更生教育の成果をより広く知ってもらうために実施された、初の関西圏での催しとのことです。

会場では、「更生作業製品展示即売会」とあわせて、令和八年度「みんなに届け」出張表現祭が開催されました。

表現祭には、院生たちが自分自身と向き合いながら制作した作品が展示され、近年の更生教育で重視されている「IT技術研修」の成果も活用されていました。

そこで開催期間中、私も大阪・心斎橋PARCOの会場を訪れました。

心斎橋PARCOで掲出されていた「かがみの特殊少年更生施設」の案内

会場には、絵画や文章をはじめとするさまざまな作品が並んでいました。

作品に込められた意図をすぐに読み取れるものもあれば、しばらく作品の前に立ち、描かれているものや添えられた言葉について考えたくなるものもあります。

会場に掲示されていた出張表現祭の案内

会場の案内には、院生たちが更生教育実習で学んだIT技術の成果として、作品を紹介するための専用カメラについても記されていました。

大阪の出張表現祭を訪れて

会場には、院生たちが制作した作品だけでなく、「かがみの特殊少年更生施設」に関連するさまざまな品も並んでいました。

展示と物販が一つの空間にまとまり、壁面には作品が並んでいます。来場者はその間を歩きながら、一つひとつの作品を眺めていました。

令和八年度「みんなに届け」出張表現祭の会場

私も一人の来場者として、院生たちの作品を順番に見て回りました。

実物を目の前にすると、スマートフォンや資料の画面上で見ていたときとは、受ける印象が異なります。

作品そのものの大きさや、鉛筆で描かれた線、絵具の重なり方など、実物でなければ分からない部分も多くありました。

作品を見たあとに専用カメラをかざし、その紹介を読むと、最初に見たときには気づかなかったものが見えてくることもあります。

カメラを使うこと自体が目的になるのではなく、あくまで作品を見る行為の延長として、院生たちの言葉へ触れられるようになっていました。

作品と来場者の間に自然に存在する仕組み

今回の専用カメラは、派手な映像演出そのものを楽しむためのものではありません。

作品にスマートフォンを向け、その作品について書かれた紹介を読む。役割だけを見れば、とてもシンプルな道具です。

しかし、作品を見るための道具だからこそ、カメラの操作や画面の切り替わりが必要以上に目立つと、作品へ向けていた意識が途切れてしまいます。

意図していない作品が開かないこと。

紹介を読み終えたあと、迷わずカメラへ戻れること。

カメラの利用が許可されていない場合にも、何をすればよいか分かること。

作品を読み取ったあと、カメラ映像から紹介ページへ唐突に切り替わって見えないよう、画面が切り替わる際の見え方についても調整しました。

また、紹介ページは専用カメラの中で開く形とし、紹介を読み終えたあとにカメラを起動し直したり、再び利用許可を求められたりしないようにしています。

来場者がこうした仕組みを強く意識せず、院生たちの作品に向き合えることを大切にしました。

技術を前面へ押し出すのではなく、作品と来場者の間に自然に存在する。

そのような仕組みに関われたことは、ホロラボにとっても興味深い取り組みとなりました。

おわりに

「令和八年度『みんなに届け』出張表現祭」では、院生たちが制作したさまざまな作品を、実際に見ることができました。

一つひとつの作品に向き合い、専用カメラを通してその背景にある言葉へ触れることで、作品だけを見たときとは異なる気づきも得られます。

ホロラボは、本取り組みに開発協力として参加しました。

今後もCreative & Devチームでは、XRやWeb技術を使いながら、作品や物語と人をつなぐエンターテインメント体験づくりに取り組んでいきます。

院生たちが、本当に届けたかったものは何だったのか。

会場を訪れたあとも、そのことが少し気にかかっています。

なお、専用カメラを通して見えたものが、本当に作品の紹介だけだったのかについては、ここでは触れないことにします。

物語や作品に寄り添うCreative & Devチーム

ホロラボというと、建設、製造、都市空間など、業務領域におけるXR活用を思い浮かべていただくことも多いかもしれません。

一方、Creative & Devチームでは、XRやWeb技術を活用した、エンターテインメント領域の体験づくりにも取り組んでいます。

エンターテインメントにおける技術は、目新しさや派手さだけで評価されるものではありません。

その作品の中で、どのような存在として使われるのか。

体験する人が違和感なく触れられるか。

技術を使うことで、物語や作品との距離を縮められるか。

今回のように、すでに大切に育てられている物語や表現がある場合には、その雰囲気を損なわず、求められる役割を果たすことが重要です。

Creative & Devチームでは、技術を実装することだけでなく、コンテンツの性質や届けたい体験に合わせて、どのような形で技術を存在させるべきかも考えながら開発に取り組んでいます。

謝辞

本取り組みに参画する貴重な機会をいただいた『第四境界/6417』および関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。

改めて感謝申し上げます。

開発協力:荒木 裕、田野 哲也、堤 海斗

執筆・開発協力メンバー

関連リンク

サンリオキャラクターと空を散歩する、UNI-ONE×ARグラス体験をどう設計したか。「Sky Pal Collection」開発事例

この記事の概要(読了目安:10〜15分)

本記事では、ハーモニーランド向けXRコンテンツ「Sky Pal Collection」の開発事例を紹介します。UNI-ONEに乗る身体的な体験と、ARグラス越しの演出をどう組み合わせたのか、幅広い来場者が直感的に楽しめる体験フローをどう設計したのか、そして会場全体で体験を共有するための俯瞰ビューアプリやCreative & Devチームの役割についてまとめています。

はじめに

ホロラボ マーケティング部 Creative & Devチームの荒木です。

Creative & Devチームは、エンターテインメント領域のXR体験づくりにも取り組んでいるチームです。

本記事では、Creative & Devチームが開発に携わった、本田技研工業株式会社のパーソナルモビリティ「UNI-ONE」とARグラスを組み合わせた、大分県の「サンリオキャラクターパーク ハーモニーランド」(以下、ハーモニーランド)向けXRコンテンツ「Sky Pal Collection(スカイパルコレクション)」について紹介します。

本体験では、ARグラスとしてXREAL Air 2 Ultraを採用しています。

「Sky Pal Collection」は、体験者がUNI-ONEに乗り、XREAL Air 2 Ultra越しにサンリオキャラクターたちと一緒に空を散歩するようなXRアトラクションです。体験者は好きなキャラクターを選び、空に浮かぶハートのリングを集めながら、虹、つむじ風、流星群、キティキャッスルなどが登場する世界を巡っていきます。

本アトラクションは、ハーモニーランドの新施設「NAKAYOKU LAB」内の体験として公開されています。施設全体の概要やアトラクションの詳細は、ハーモニーランド公式サイトおよび株式会社サンリオエンターテイメントのプレスリリースでも紹介されています。

本記事では、筆者である荒木が担当した体験コンセプトの具体化、体験フロー設計、演出設計、ルックデベロップメント、VFX・パーティクル調整なども含めて、UNI-ONEに乗る身体的な体験とXR演出をどのように組み合わせ、エンターテインメント体験として設計していったのかを紹介します。

LBEとしてのXR体験を設計する

近年、XR業界では、テーマパークやイベント会場、商業施設など、特定の場所で体験するLBE(Location Based Entertainment)領域への注目が高まっています。その場に行くからこそ味わえる身体性や空間演出、周囲の人と共有できる体験をどう作るかが、XRコンテンツにおける重要なテーマになっています。

『NAKAYOKU LAB』では、「Sky Pal Collection」のほかにも、本田技研工業株式会社の「UNI-ONE」を活用した「AI音声ガイドツアー」などが展開されています。ホロラボが開発に関わったのは「Sky Pal Collection」ですが、UNI-ONEというモビリティを起点に、XRアトラクションや園内ガイドなど、現地ならではの体験価値を広げる取り組みが行われています。

また、ホロラボでは本田技研工業様とともに、これまでもUNI-ONEとARを組み合わせた体験づくりに取り組んできました。今回の「Sky Pal Collection」も、そうしたUNI-ONE×ARの取り組みの延長線上にある、LBE型のXR体験です。

UNI-ONEに乗る身体的な体験、XREAL Air 2 Ultra越しに見えるキャラクターや空の演出、会場の外からも体験の雰囲気を共有できる俯瞰ビューアプリなどを組み合わせ、ハーモニーランドでしか味わえないエンターテインメント体験として設計しました。

なお、施設全体の概要や、UNI-ONEとARを組み合わせたこれまでの取り組みについては、記事末尾の関連リンクをご覧ください。

分かりやすさと自由度を両立する体験フロー

本プロジェクトで大きなテーマとなったのは、UNI-ONEに乗る身体的な体験と、XREAL Air 2 Ultra上に表示されるXR演出をどのようにつなぐかでした。

特に意識したのは、XRコンテンツやゲームに慣れていない方でも、直感的に理解できて楽しめる体験にすることです。

「Sky Pal Collection」では、体験者が最初に好きなキャラクターを選びます。選んだキャラクターは、体験中に体験者の先導役として登場します。

体験の基本は、空に浮かぶハートのリングをくぐりながら進むことです。ただし、登場するキャラクターは選んだキャラクターだけではありません。

ハートのリングのそばには、ほかにもさまざまなキャラクターたちが待っています。体験者がリングをくぐると、そのキャラクターに「一緒に空を散歩しよう」と声をかけたように、キャラクターたちが空の世界を自由に飛び回りはじめます。

選んだキャラクターは、体験者が進む方向を理解するための先導役です。前進、停止、右方向、左方向といったUNI-ONEの基本操作も、キャラクターが先に動きを見せることで、体験者がその動きをまねしながら自然に理解できるようにしました。

また、先導するキャラクターの後ろには虹の道が現れます。基本的にはその虹の道をたどることで、体験者が空の世界で迷子にならないようにしています。

一方で、体験の目的は「虹の道を正確になぞること」ではなく、空に浮かぶハートのリングをくぐりながら、キャラクターたちと一緒に空を散歩することです。そのため、ハートのリングは基本的に虹の道上に配置しつつ、虹の道以外の場所にもリングや仕掛けを配置しました。

これにより、初めて体験する方は虹の道をたどるだけでも楽しめますが、高得点を目指す場合は、虹の道に囚われすぎず、周囲を見ながら自由に動くことが必要になります。分かりやすい導線と、何度でも楽しめる余白の両立を目指しました。

エンディングでは、集めたハートのリングの数に応じて登場するキャラクターの数が変化します。ただし、あまり多くリングをくぐれなかった方でも残念な気持ちにならないよう、リングの数に関わらず一定数のキャラクターが登場する構成にしています。

体験としての分かりやすさ、自由に空を散歩する楽しさ、もう一度挑戦したくなる遊びの余地。そのバランスを取りながら、全体の体験フローを設計していきました。

企画具体化から運用設計、開発まで

本プロジェクトでは、企画の初期段階から関わらせていただきました。

筆者である荒木は、体験コンセプトの立案や体験フローの設計、演出内容の整理を担当しました。サンリオキャラクターと一緒に空を巡る体験、ハートのリングを集める遊び、エリアごとの演出、最後の結果表示など、アプリとしての構成や体験の流れをチームや本田技研工業様と議論を重ねて具体化していきました。

また、会場での運用を踏まえた設計も重要でした。たとえばキャラクター選択では、体験者自身にARグラスや接続されたスマートフォンを操作してもらうのではなく、受付時に希望キャラクターのカードを選んでもらう方式としました。体験時にはそのカードをスタッフに見せることで、該当キャラクターが設定された機体へ案内したり、運営側のスマートフォンで即時にキャラクターを選択したりできるようにしています。

これにより、体験者にとっては「好きなキャラクターを選ぶ」楽しさを残しながら、機材操作の分かりにくさや誤操作による運用負荷を抑えることを目指しました。

開発に入ってからも、プロトタイプを作っては関係者の皆様からフィードバックをいただき、キャラクター選択、チュートリアル、リング取得時の演出、ナレーション、UI、日本語・英語対応などを調整しました。

実装面では、湯浅がXREAL向けARアプリの実装、UNI-ONEとの機体連携、各種演出の実装を担当しました。また、長峰は会場向け俯瞰ビューアプリ(PC版)のベース実装を担当しました。

こうした企画・運用・実装の各要素を積み重ねることで、アトラクションとして分かりやすく、楽しく、現地で運用しやすい体験になるよう作り込んでいます。

ゲームデザイン・レベルデザインの観点から体験を磨く

UNI-ONEの移動体験とXR演出を組み合わせるうえで重要だったのは、単に映像を重ねることではありません。体験者が迷わず、楽しく、物語の中に入っていけるようにするためには、ゲーム体験としての構成やテンポ、演出の分かりやすさが必要でした。

特に体験フローを設計するうえでは、仕掛けの出し方にも気を配りました。

体験中には、つむじ風や流星群など、いくつかの仕掛けが登場します。ただし、それらを最初から一気に見せてしまうと、体験者が何をすればよいのか分かりにくくなってしまいます。

そこで、まずはUNI-ONEの基本操作と、ハートのリングをくぐるという目的を理解してもらうところから始めました。練習が終わって本編が始まると、先導キャラクターの後ろに現れる虹の道をたどるという基本の流れが加わり、その後につむじ風や流星群といった仕掛けが段階的に登場します。

最初はシンプルに、少しずつできることや起きることを増やしていく。そうすることで、XRやゲームに慣れていない方でも自然に体験へ入っていけるようにしました。

また、ハートのリングをくぐったときには、キャラクターをモチーフにした花火が打ち上がる演出も入れています。花火の音、つむじ風に入ったときの音、流星群が現れたときの音なども組み合わせることで、リングを集める楽しさや、体験中の出来事の分かりやすさにつながるようにしました。

見た目の演出だけでなく、音の変化も組み合わせることで、視覚と音の両面から気持ちよく感じられるように調整しています。

体験中の雰囲気の変化にも気を配りました。

体験中、景色が単調にならないように、前半と後半で昼から夜へ雰囲気が変わる演出を入れています。ただし、XREAL Air 2 Ultraはサングラス型のデバイスであるため、視界全体に青空のような背景色を大きく重ねると、現実の視界を遮ってしまいます。

そこで、空全体を塗るのではなく、太陽や月を視界に入りやすい位置に配置したり、夜の場面ではプラネタリウムのように多くの星を表示したり、雲の色味を変えたりすることで、前半と後半の雰囲気の違いを表現しました。

重要だったのは、昼夜を厳密に再現することではなく、体験の途中で空気感が変わり、最後まで景色に飽きずに楽しめるようにすることでした。

こうした体験設計や演出の調整については、国際工科専門職大学 デジタルエンタテインメント学科 教授 本山博文氏に、ゲームデザインとレベルデザインのアドバイザーとして参加いただき、レベルデザインの観点からアドバイスをいただきました。

また、同氏が訳・監修に関わられている『レベルデザインの教科書:ゲーム制作のための建築的アプローチ』の考え方も参考にしました。

本山氏からは、体験フローや演出、サウンド、現地での見え方などについてもフィードバックをいただき、体験の完成度を高めていきました。

XREAL向けARアプリとUNI-ONEの機体連携

体験者が装着するXREAL Air 2 Ultra向けアプリでは、UNI-ONEの移動に合わせて、キャラクターやハートリング、虹、つむじ風、流星群などの演出が自然に見えるように調整しました。

今回の体験では、XREAL向けARアプリとUNI-ONEの機体制御も連携しています。

たとえば、体験の開始時に空へ上昇する演出では、XR上で雲が上から下へ流れる映像表現に合わせて、UNI-ONEのシートも上昇します。視覚的には空へ飛び立っているように見え、身体的にもシートが上がることで、体験者が本当に空へ向かっているように感じられる演出になっています。

また、つむじ風に巻き込まれる演出では、XR上の回転表現に合わせてUNI-ONEが回転します。映像としての演出と機体の動きが同期することで、単にグラス上で出来事が起きているのではなく、自分自身がその出来事の中に入っているような体験を目指しました。

これらは、これまでのUNI-ONE×ARコンテンツでも活用してきた技術をベースにしています。一方で、今回新たな挑戦となったのが、UNI-ONEの両サイドにARで羽を表示する演出です。

一見すると、ARグラスのカメラの向きに合わせて羽を表示すれば実現できそうに思えます。しかし実際には、体験者はUNI-ONEに乗ったまま移動しながら、顔だけ別の方向を向くことがあります。たとえばUNI-ONEが前進している状態で体験者が左を向いた場合、ARグラスの向きだけを基準にすると、羽がUNI-ONEの左右ではなく前後方向に表示されてしまいます。

そこで今回は、UNI-ONE本体の向きを常に監視し、その向きを基準に羽の表示位置を制御しています。体験者がどちらを向いていても、羽がUNI-ONEの両サイドに見えるようにすることで、「UNI-ONEに羽が生えて空を飛んでいる」という見え方を成立させました。

実装面では、湯浅がXREAL向けARアプリの開発、UNI-ONEとの機体連携、各種演出の実装を担当しました。一方で、体験の印象を左右する見た目や手触りの部分については、荒木もルックデベロップメントやVFX・パーティクル調整、演出パラメータのチューニングを担当しています。

体験していない人にも伝える、会場向け俯瞰ビューアプリ

今回の開発では、体験者が装着するXREAL向けARアプリだけでなく、会場運用や観覧者向けの演出として、スマホ版ARアプリや会場向け俯瞰ビューアプリ(PC版)も用意しました。

スマホ版ARアプリでは、これまでのUNI-ONE関連開発で培った仕組みを活用し、XREALで見える体験をスマートフォンの画面上でも確認・撮影できるようにしました。プロモーション素材の確認や関係者向けの説明、現地での確認などにも活用しています。

会場向け俯瞰ビューアプリは、会場の体験エリア外にいる方々に、体験者がどのような世界を体験しているのかを直感的に知ってもらうためのアプリです。Webカメラなどから取り込んだリアルタイム映像にAR演出を重ね、壁面に設置されたディスプレイへ表示することで、周囲の人も体験の雰囲気を共有できるようにしました。

体験者本人がXREAL越しに見ている内容と、俯瞰ビューアプリで表示される演出は完全に同一ではありません。俯瞰ビューアプリでは、体験エリアの外から見たときに伝わりやすいよう、キャラクターや演出の見せ方を調整しています。

XR体験は、体験者本人だけが楽しめればよいとは限りません。テーマパークやイベント会場では、周囲で見ている人にどう伝わるか、写真や動画としてどう残るかも、体験全体の印象を左右します。俯瞰ビューアプリは、そうした会場全体での見え方まで含めて設計した要素のひとつです。

検証環境と現地で見えてくる課題への対応

XRコンテンツは、開発環境で動くだけでは完成しません。

特に今回は、UNI-ONEという実機、XREAL Air 2 Ultra、会場環境、キャラクター演出、音声、運用導線が組み合わさるため、実機や現地で初めて見えてくる課題も多くありました。

本田技研工業様側で用意いただいた検証環境での実機テストや、ハーモニーランド現地での確認を通じて、キャラクターの見え方、リングの位置、機体の動きとの同期、エンディング演出、俯瞰ビューアプリのカメラ配置、ナレーションのタイミングなどを調整しました。

体験者にどの方向を向いてもらうか。キャラクターがどの位置で案内すると分かりやすいか。リング取得時の演出が目の前で自然に見えるか。現地の空間で俯瞰カメラがどのように映るか。

こうした点は、実際に機体とデバイスを使って確認しながら詰めていきました。荒木も現地での見え方や演出の調整に関わり、体験者本人の視点と、周囲から見たときの伝わり方の両方を確認しながらチューニングを行いました。

技術だけでなく、体験として成立させる

「Sky Pal Collection」は、ARでキャラクターを表示するだけのコンテンツではありません。

UNI-ONEに乗る身体感覚、XREAL越しに見えるキャラクターや空の演出、ナレーションによる誘導、リングを集める遊び、会場の外からも体験を共有できる俯瞰ビューアプリ。それらが組み合わさることで、体験者が「キャラクターと一緒に空を散歩している」と感じられるLBE型のXR体験を目指しました。

技術的に動くものを作るだけではなく、体験者が迷わず楽しめること、周囲の人にも伝わること、写真や動画として残しやすいこと、現地で運用できることまで含めて設計する。

今回の「Sky Pal Collection」は、Creative & Devチームが大切にしている、エンターテインメントXR体験づくりの考え方が活きたプロジェクトになりました。

エンタメXR体験を支えるCreative & Devチームの役割

こうした「技術だけでなく、体験として成立させる」ための設計・実装を、Creative & Devチームのメンバーで連携しながら進めました。

ホロラボというと、建設・製造・都市空間などの業務領域におけるXR活用を思い浮かべていただくことも多いかもしれません。一方でCreative & Devチームでは、キャラクター、モビリティ、空間演出、インタラクションを組み合わせたエンターテインメント領域のXR体験づくりにも取り組んでいます。

今回の「Sky Pal Collection」では、Creative & Devチームのメンバーがそれぞれの役割を分担しながら、企画段階から実装、見た目や演出の調整、現地でのチューニングまでを進めました。

荒木は、体験コンセプトの具体化、体験フロー設計、演出設計を担当しました。また、アプリ全体の見た目や体験の気持ちよさに関わる部分として、ルックデベロップメント、VFX・パーティクル調整、演出パラメータのチューニングにも関わっています。さらに、会場向け俯瞰ビューアプリについては、会場での見え方に合わせた表示調整や、必要な演出の追加実装を担当しました。

湯浅は、XREAL向けARアプリの実装、UNI-ONEとの機体連携、各種演出の実装、演出パラメータのチューニングを担当しました。また、撮影や確認に使用したスマホ版ARアプリについても、既存の仕組みを今回のプロジェクト向けに調整しています。

長峰は、会場向け俯瞰ビューアプリ(PC版)のベース実装を担当しました。また、検証や機材選定、必要な機能の洗い出し、セットアップ手順の整理など、会場で安定して運用するための準備も進めました。

長坂は、キティキャッスルの3Dモデリングや、UNI-ONEの3DモデルをARグラス向けコンテンツで使用するための最適化を担当しました。

このように、技術実装だけでなく、体験のコンセプト、見た目、演出、現地での成立性までをチーム内で連携しながら作り込んでいったことが、本プロジェクトにおけるCreative & Devチームの大きな役割でした。

体験してみたい方へ

「Sky Pal Collection」は、ハーモニーランド内の新施設「NAKAYOKU LAB」で体験できます。

  • 場所:NAKAYOKU LAB 館内
  • 対象年齢:5歳以上
  • 料金:1回500円

※開園時間や実施状況などの最新情報は、ハーモニーランド公式サイトをご確認ください。

おわりに

ホロラボは、建設・製造・都市空間などの業務領域で培ってきたXR開発の知見を持つ一方で、エンターテインメント領域における体験設計・演出・実装にも取り組んでいます。

マーケティング部 Creative & Devチームでは、キャラクター、モビリティ、空間演出、インタラクションを組み合わせながら、現実の体験を拡張するXRコンテンツを企画・開発しています。

今後も、技術と演出の両面から、体験者にとって楽しく、分かりやすく、気持ちのよいXR体験づくりに取り組んでいきます。

謝辞

本プロジェクトの推進にあたり、本田技研工業株式会社様、株式会社サンリオエンターテイメント様をはじめ、関係者の皆様に多大なご協力をいただきました。

また、国際工科専門職大学 デジタルエンタテインメント学科 教授 本山博文氏には、ゲームデザインとレベルデザインのアドバイザーとして多くの助言をいただきました。

改めて感謝申し上げます。(文章:荒木 裕)

執筆・開発メンバー

  • 荒木 裕 (@alucky7th):記事執筆、体験設計、演出設計、ルック・VFX調整、現地チューニング
  • 湯浅 貴文 (@yuasa_takafumi):XREAL向けARアプリ実装、UNI-ONE連携、演出実装
  • 長峰 慶三 (@KzoNag):会場向け俯瞰ビューアプリ実装、検証・運用準備
  • 長坂 匡幸 (@tasklong):3Dモデリング、ARグラス向け3Dモデル最適化

関連リンク

Sky Pal Collection / NAKAYOKU LAB
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