きんこーん♪ さて、歴史のお時間です!
ホロラボ取締役COO、武仙です。新たな経営体制を敷いたホロラボの経営メンバーが日替わりで書く Advent Calendar 。
2回続いた中村さんを追いかけて、3日目は武仙が担当です。「ホロラボの歴史」っていう重たいテーマだったので分量がすごいことになってしまいましたが、ご一読を頂けますと幸いです!
2017年1月 ~ 創業
ホロラボは、Microsoft社HoloLensリリースをきっかけに技術コミュニティの仲間たち5人でおこずかいを出し合って資本金200万円で立ち上げました。当時はオフィスも無く、紀尾井町Yahoo LODGEさんに会場をお借りしてメンバーの写真撮影を行いました。
- 株式会社ホロラボ設立~Windows HolographicやVR/AR/MR研究開発型スタートアップ
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000023638.html
HoloLensのリリース当時はこの空間にデジタルコンテンツを混ぜ込む技術のことをARやVRと区別してWindows Holographicと呼称してましたが、ホログラム警察の影響か結構すぐにWindows Mixed Reality、MRと称するようになりましたね。
2018年3月 ~ NHK震災特番
設立2年目にしていきなりの転機となったのが、NHK様の3月11日東日本大震災の特集番組「旧・陸中山田駅 AR再現プロジェクト」。デザイニウムさんとご一緒に取り組んで、失われた風景をHoloLensを使って全国のお茶の間に生放送で蘇らせることに成功しました。
https://x.com/Mielon_xRPdM/status/972743279111372800
内容については以下のNHKエンタープライズ様の記事が詳しいです。
- AR×生放送で新しい感動を創る 「旧・陸中山田駅 AR再現プロジェクト」の報告
- https://www.nhk-ep.co.jp/arproject-20180810/
大好きで始めたXRと言う技術が、新しい!面白い!っていうだけでなくて何か世の中のためになる実感を得られた大変貴重な体験でした。
今、Togetterを見返しても何だか泣けてきます。
2018年7月 ~ ソフトバンク コマース&サービス、MCJより出資
※各社のロゴ/社名は当時のものです
当初の想定を遥かに上回る反響を受けて、会社の規模を拡大したいと考えていた中でご縁があり、ソフトバンク コマース&サービス(現SB C&S)様、MCJ様より出資をいただきました。
- ソフトバンク コマース&サービス、MCJ、ホロラボがAR/VR/MR分野で業務提携
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000023638.html
2019年2月 ~ 3D CAD/BIM可視化ソリューション「mixpace」リリース
- 3D 設計データを自動で AR/MR に変換可能 な製造業・建設業向け可視化ソリューション 「mixpace」を共同開発
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000023638.html
会社を立ち上げた際には特段マーケットを絞っていなかったんですが、製造と建設関係のお客様より「設計データをHoloLensで可視化したい」というニーズが多数寄せられたため、共通項をまとめてパッケージソリューションとして提供することとしました。
mixpaceは、3D CADやBIMデータをクラウドにアップロードすることでHoloLensで3D可視化するソリューションです。その後iPadアプリもリリースして、ゼネコン様など現在60社以上でご採用をいただいています。
2019年8月 ~ 三菱UFJキャピタル、日台ファンド、みずほキャピタルより出資
創業以来売上も急成長。「一緒に仕事をしたい!」という仲間たちにも恵まれて事業をさらに伸ばす野心が芽生えます。 そして金融系ベンチャーキャピタルから一層の飛躍を目指しての資金調達を実施。圧倒的な事業成長を目指すことにしました!
- ホロラボ、第三者割当増資により資金調達を実施
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000023638.html
2019年11月 ~ HoloLens 2市場投入?
2019年2月のMicrosoftイベントで発表になったHoloLens 2が、11月に日本国内での販売開始都のアナウンスがありました。ホロラボでは待ちきれずにMicrosoft本社までCEO中村を含む数名が押しかけて開発経験を積んできたりで準備万端。
実際には、11月はごく一部のお客様向けに出荷があったに留まったらしく、安定的に入手できるようになったのはしばらくしてからでした。
- HoloLens 2出荷開始!ホロラボは準備万全!
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000023638.html
そんなHoloLens 2ですが、先日ついに販売終了をアナウンスしました。あっという間の5年間で時代の流れの早さを感じます。
- 「HoloLens 2」在庫限りで販売終了 ソフトウェアのサポートは2027年末まで 〜 MoguraVR
- https://www.moguravr.com/microsoft-discontinuing-hololens-2/
2020年5月 ~ HoloLens 2用パッケージアプリ順次リリース
HoloLens 2が日本出荷から半年ほどしてようやく市場に出回るようになり、Mixed Realityへの注目が高まります。ホロラボはこの時点でお客様向けのシステム開発の実績を多数持っていて、業種や業務プロセスごとに共通するMR活用ニーズが見えて来た関係から、普及加速を目指して高機能かつ低価格でたくさんのお客様に使って頂けるよう、パッケージアプリケーションの提供を開始しました。
- 技術伝承/TechniCapture製品ページ:https://hololab.co.jp/technicapture/
- 手順書DX/手放しマニュアル:https://hololab.co.jp/tebanashimanual/
- 遠隔支援/HoloRemote製品ページ:https://hololab.co.jp/holoremote/
中でもHoloLens 2の機能をふんだんに活かしたTechniCaptureは2024年時点でも多数の採用を頂く実用的なアプリケーションとなりました。
2019~2021年 ~ ARクラウドからヴィーナスフォート実証
mixpaceが主として建設関係で採用が進み、TechniCaptureや手放しマニュアルが製造業を中心に商談が活発になり、ホロラボ的にはEnterprise領域でのビジネスが多くなりましたが一方で、通信業界では5Gの普及促進を狙った新しい体験が求められており、その一つが、物理空間に多数のユーザーが体験共有可能なデジタルコンテンツを重畳する「ARクラウド」という技術領域でした。
ホロラボはこの空間における体験共有や物理空間との位置合わせに関して多数のPoC開発の実績を持っていたことから、2019年からNTTドコモ様のR&D事業を支援。これがトントン拍子に規模を拡大して、2021年には森ビル様にご協力を頂いた一般公開を伴う実証実験に発展しました。
- 2020年1月22日:ホロラボはDOCOMO Open House 2020における「ARクラウド」をテーマにした展示の技術サポートを担当
2021年3月9日:ホロラボは、NTTドコモと森ビルがヴィーナスフォートで実施するARクラウド実証実験において、ARクラウド用オーサリングツール開発支援とコンテンツ企画制作を担当します。
2021年7月7日:ホロラボは、NTTドコモと森ビルがお台場ヴィーナスフォートで実施する、AR体験とVR体験が融合する「XR空間」体験提供の実証実験において開発協力を担当しました!遂に、一般公開!
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000023638.html
そしてその後、この取り組みをNTTドコモ様より引き継いだNTTコノキュー様にて商用化が実現しXR Cityとして世に出ることになりましたが、ホロラボはサービス開発パートナー件コンテンツパートナーとしてその実現を支援しました。
- ホロラボが、NTTドコモが提供するARサービス「XR City」のサービス開発とコンテンツ開発をパートナーとして担当しました
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000023638.html
設立した2017年当時はテーブルの上などデバイスの周りにデジタルコンテンツが「あたかもそこにあるかのように」表示が出来る点で画期的でした。その後に、たくさんのお客様から「複数の部屋で」「フロア全体で使いたい」「商業施設全体で」「大規模な工事現場で」と言った形で対象とするエリアが広くなっていき、ホロラボではそのための位置合わせやコンテンツ共有の方法などを調査、技術開発を行ってきましたが、ついに日本の色々なまちで気軽にARが体験出来るプラットフォームが実現をし、その過程に携われたことはとても感慨深い経験でした。
そして更にXRの活用領域は広がって行きます。
2022年 ~ Project PLATEAUユースケース開発事業に参画
国土交通省が次世代の国土であり都市データインフラとして設計、普及を進める3D都市モデルの開発・整備・普及を進める「Project PLATEAU」に、ホロラボは2022年から参画する事になりました。
都市のデジタルツインと呼ばれる高品質な3Dオープンデータデータが大量に整備、供給されることになり、そのインターフェース技術としてのXRの活用フィールドが一気に拡がりました。
- ホロラボが国土交通省Project PLATEAU 2022年度プロジェクトに参画します!(市民参加型都市開発ワークショップ)
ホロラボが国土交通省Project PLATEAU 2022年度プロジェクトに参画します! (モビリティ分野)
ホロラボ・日建設計・日建設計総合研究所の3社JVで「XR技術を活用した住民参加型まちづくり」を展開 ~ 国土交通省Project PLATEAU 2023年度ユースケース開発
Project PLATEAU 2024年度ユースケース開発にホロラボが参画し、XR連携デジタルツイン「torinome」を使った「XR技術を活用した市民参加型まちづくり」を推進!
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000100.000023638.html
2024年現在、ホロラボはProject PLATEAUにおける活動をユースケース開発のみならず、技術支援や認定アドボケイトを通じた普及促進まで幅広く担当し、自治体DXや次世代のまちづくりなどに取り組んでいます。
- PLATEAUのコミュニティを支える「Project PLATEAU ADVOCATE 2024」にホロラボメンバーが選出されました
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000023638.html
目の前に3Dデジタルコンテンツを表示することから始まったホロラボのXR事業ですが、ついに広域の都市空間にまでその事業領域が拡大していきました。
- from Room to Planet
2022年12月 ~ 国際規格に基づく情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC 27001:2013)の認証を新規取得
トータルの事業規模も大きくなり、お客様との取引規模も大きくなります。また世の中的に様々なセキュリティに対するニーズが高まり、ホロラボでもISMSの導入を行いました。普段は技術が目立つホロラボではありますが、ISMS導入においてはコーポレートが主体となりつつ全社で取り組み取得に至りました。
セキュリティリスクの低減はもちろんのことですが、日ごろの業務品質向上にも大きく寄与出来たと考えています。
- 国際規格に基づく情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC 27001:2013)の認証を新規取得
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000023638.html
2023年10月 教育用Mixed Realityアプリ「Assists(アシスツ)」リリース
2020年にリリースしたHoloLens 2用パッケージアプリのうち、手放しマニュアルとTechniCaptureをマージして総合的に現場DXを実現出来るアプリケーションを企画して、Assistsが生まれました。
- ホロラボ、マルチデバイス対応の教育用Mixed Realityアプリケーション「Assists(アシスツ)」の提供を開始
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000085.000023638.html
また、ちょうど同月に高品質かつコストパフォーマンスに優れるMeta Quest 3がリリースをされたこともあり、製造業を中心としたエンタープライズでの採用がグっと加速しました。
2024年4月「Apple Consultants Network」認定を取得
「AppleがXRデバイスをリリースしたら、世界はすごいことになる。」
ホロラボの歴史はある意味こう言い続けて来た歴史でもありましたが、2023年6月のAppleのイベントWWDC23で遂にApple Vision Proが発表されました。CEOの中村と自分は日本上陸が待ちきれずに、先行して発売されたUS・ハワイまで二人で買いに行ったりもしました。
帰国後はホロラボのエンジニアが総出で開発にあたって、様々な試行開発を進めた結果、実に15件のショーケースアプリケーションをウェブサイト上に公開をしています。
https://hololab.co.jp/apple-vision-pro/
また4月には日本上陸を見越してApple Consultants Network認定を取得。Apple Vision ProなどのAppleテクノロジーをエンタープライズ顧客へと提案、導入を促進します。
- 「Apple Consultants Network」認定を取得
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000095.000023638.html
そして伝説へ・・・
いえ、ただ書いてみたかっただけですw
振り返るとものすごい多方面にインパクトのあることをホロラボメンバー総員総がかりで取り組んで、やり遂げてきたのだなと改めて気づかされます。そして、ここに書き切れなかったことも大量にありますし、公に出来ない実績はもっとたくさんあります。一つ一つの積み重ねが今の70名のチームであり、その成果であって、ホロラボの歴史を形作ってるのだなと改めて感じました。
さてさて、ホロラボAdvent Callenderの次は、、、「ホロラボの会社文化」です!