ブログ@HoloLabInc

株式会社ホロラボのブログです

【torinome】マイクラで描いた「未来の姿」をデジタルツインとARで可視化

2026年1月14日、奈良県葛城市立當麻小学校にて創立150周年記念事業の発表会が行われました。 弊社は、子供たちが作成したマインクラフトのデータなどを活用し、XRデジタルツインプラットフォーム「torinome(トライノーム)」をつかったAR体験などをサポートしました。当日の発表会の様子や、それに至るまでの過程をご紹介します。

1. はじめに

本プロジェクトは、當麻小学校創立150周年記念事業の一環としてスタートしました。 実行委員会の皆様より、「児童数が減少し、地域の賑わいも減りつつある校区の課題について、子どもと地域の大人が一緒に考え、子ども達がマイクラ(マインクラフト)上で、住みたい「まち」を表現したい。子供たちのバーチャルなアイデアをリアル空間に投影できれば、将来、まちづくりに主体的に関わる人材育成に繋がると思う。」とのご相談をいただいたのがきっかけです。

既に学校では、1学期から継続的に「當麻小学校区の未来」についての授業が進められており、弊社はそのプロセスの中で、以下の2つの場面で関わらせていただきました。

① デジタルツインへのデータ登録&学校の3Dスキャン体験

子供たちがGIGAスクールで導入されたタブレット端末を使い、これまでの授業での取り組みをクラウド型授業支援ツール「ロイロノート」でまとめた地域の魅力データと、物体や空間を3Dモデル化する「Scaniverse」でスキャンした校舎のデータを「torinome Base」に集約。

② 成果発表会:未来の當麻のAR体験

地域の魅力と課題を踏まえ、マインクラフトで制作した未来の建築物を重ね合わせ、「torinome Planner」を用いてAR可視化を行いました。

2. デジタルツインへのデータ登録&学校の3Dスキャン体験

2025年11月7日には、デジタルツインを実際に触り、データを蓄積していくワークショップを実施しました。

まずは、子供たちがこれまでの授業でまとめてきた「當麻の魅力」を、「torinome Base」を使って実際の地図上の場所に登録していく作業を行いました。

続いて、スマートフォンアプリ「Scaniverse」を用いた3Dスキャン体験会を実施しました。 当日は教室や校庭にある遊具だけでなく、お友達同士をスキャンし合うなど、終始楽しみながら取り組む様子が見られました。1時間という限られた時間でしたが、作成されたスキャンデータは合計で140個にものぼります。

ここでは「上手に撮ること」を目的とするのではなく、うまく形にならなかったものも含めて、試行錯誤した「その時の活動」を記録することを重視しました。

作成したデータは「torinome Base」上にも展開しており、当時の子供たちの感想を添えたアーカイブ動画と合わせてまとめています。

3. 成果発表会:未来の當麻のAR体験

2026年1月14日、1学期から子供たちが進めてきたプロジェクトの集大成となる発表会が開催されました。

会場では、段ボールでマインクラフトのアイテムを自作したり、「タイマクラフト」という独自のタイトルを掲げたりと、世界観を大切にした発表が行われました。発表の後半には、特別講師としてマインクラフトプロフェッサーのタツナミシュウイチ先生より講評をいただきました。 当日の生き生きとした発表の様子は、以下の動画からご覧いただけます。

▼ 葛城市立當麻小学校創立150周年記念事業「未来の當麻」 発表会動画 https://youtu.be/pzZRBFkSksQ?si=h7bJKMJRB64xMkyH

子供たちは地域の魅力や課題を調査した結果に基づき、未来の當麻に必要だと考える建物をマインクラフトで作成しました。

これらのデータを「torinome Base」上に配置することで、単なる作品として完結させるのではなく、當麻の地域と結びつけています。例えば、下の写真では実在する「道の駅」がある場所に、観光資源の活用をテーマにした建物が配置されています。

全体の様子
AR体験の様子は、以下の動画からご覧いただけます。

▼葛城市立當麻小学校創立150周年記念事業「未来の當麻」 AR体験動画 https://youtu.be/AgNaEPzLqHA?si=Kwh5EM37Dpx2G3iZ

――実行委員会 副委員長 奥本様よりいただいたコメント

母校でもある葛城市立當麻小学校が創立150周年を迎えるにあたり、記念事業実行委員会が結成され、単なる式典に終わらせるのではなく、子ども達が主体的に関わることのできる事業を行うことにしました。

それを受け、少子高齢化に伴う地域の課題について、①子ども達自身が課題と向き合い、答えのない問題に取り組むこと、②小さな学校からでも最先端の学びを全国に発信することを目標に、将来のまちづくりに主体的に関わる人材育成に繋げたいと考えました。

様々な検討を経て、国土交通省が推進する都市デジタルツインプロジェクト「PLATEAU」を知り、その基盤システムである、ホロラボ様の「torinome」にたどり着き、私たちが求める夢を実現する方法が見つかりました。

更に、子ども達に大人気のマインクラフトの第一人者であるタツナミシュウイチ先生とも繋がったことで、子ども達が興味を持って自主的に取り組む体制ができました。 そして半年以上に渡る、ホロラボ様、タツナミ先生、学校の先生方のご指導を経て、市長、教育長をお招きして素晴らしい発表会を開催することができました。

実行委員会としては、当初よりこの取り組みを単発で終わらせるのではなく、次年度以降の子供たちに引き継いでいただき、地域を創造していく人材育成と地域の活性化を目指したいと考えています。

(葛城市立當麻小学校創立150周年記念事業実行委員会 副委員長 奥本佳史)

4.おわりに

今回のプロジェクトを通じて、子供たちが描き出した「未来の當麻」の姿は、どれも本当に楽しそうで、見ているこちらまでワクワクするものでした。

また、学校の先生方はもちろん、実行委員会をはじめとする地域の方たちが、この取り組みに熱心に向き合われている姿が非常に印象に残っています。「子供たちの学びの機会」であることを尊重し、周りが見守り続ける姿勢には、私自身も深く感銘を受けました。

このような意義深い節目をご一緒できたことを、大変ありがたく感じています。この素晴らしい取り組みが、これからも続いていくことを心より願っています。(文章:山田)