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株式会社ホロラボのブログです

ATL-MRイベントシステム開発ブログ第2回「VR側の世界」

ホロラボ武仙(@takesenit)です。

ATL-MRイベントシステムについて、2回目のアップデートをお送りします。 ブログでタイムリーにお送りしようと思ってたんですが、開発のスピードの方が執筆を遥かに上回っていますので後追いになっちゃってますw

前回、リクルートテクノロジーズ・アドバンスドテクノロジーラボ(ATL)さんとご一緒に企画開発してるMRイベントシステムの開発経緯などをプロトタイプの動画を使ってご紹介しました。

第1回: 「ATL-MR」とMRイベントシステム https://blog.hololab.co.jp/entry/2018/10/04/175300

Mixed Realityとのことで現実とデジタルが混在する不思議な体験を前回はちょっとだけ映像でご紹介しましたが、今回はちょっと細かく、主としてVR側での動作イメージを動画でお送りします。

  • ATL-MR Event System - Status02 (デザイニウムYoutubeチャンネル)

ビデオの最初はログイン画面。Twitterのアカウント名を入力するとアイコンを流用します。また、VR側で表示されるアバターを選択。「Start」アイコンを選択すると、目の前にはVR空間に再現されたホロラボオフィスの光景が広がります。

前回の動画ではCADデータそのまま色を付けただけの真緑だったホロラボオフィスの各所にそれっぽいテクスチャが貼られたり、本物っぽい家具が配置されたりでかなりリアルに再現されました。積みあがったデバイスのダンボールまで再現されちゃってますww

現時点で、対応VR機器はHTC VIVEとOculus Goの2種類。もともとVIVE向けをメインで開発していたのですが、機器の価格と普及台数からOculus Goでも動くようにマイナーチェンジする形で対応しています。

動画前半はHTC VIVEでの動作イメージ。コントローラーのUIがリッチなので慣れると使いやすいです。

左手のコントローラーには2Dベースのナビゲーション。Mixed Realityな空間のどこにだれがいるかがアイコンで 表示されていたり、音声コミュニケーションのエリア分け(VOIP Area)が一目瞭然。

移動は右手コントローラーのトリガを使ったワープ。VRは動かなくてもVR空間で移動できるのがラクでいいですよねw

当初はワープ移動だけで、向きを変えるには自分が頭を回さなければいけなかったのですが、先日実施したテストでATLの担当さんからアドバイスを頂いて、ワープ移動だけでなく回転もコントローラーで実施出来るように現在改良を加えているところです。

VR空間と実空間との間でのコミュニケーションをどのようにうまく実施するかを考えて、現状は音声と、アイコンなど記号化されたコミュニケーションを主軸において開発をしています。

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コミュニケーションを取りたい相手のアバターやアイコンをコントローラーで狙って、「Hello!」や「後で話しよう」などの定型テキストメッセージが送信出来たり、自分の周りに感情を表現するアイコンを出したりが出来ます。

また、VIVEはコンピューティングリソースもリッチなので、同時に俯瞰映像を外部出力したりも可能。

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Mixed Realityなイベント会場がどんな雰囲気なのか、誰がどこでどんな感情でイベントに参加してるのかを見ることが出来ます。

動画の真ん中あたりのSide by Sideの映像はOculus Goの画面。基本動作と機能はVIVEと同じなのですが、コントローラーが1台だけなので若干使い方が異なります。

最後の方は、Androidベースで開発された管理画面の動作イメージ。

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これはリアルなイベント会場でHoloLensを被った登壇者が手にもって活用するイメージで、VIVE同様イベント会場全体の配置と、イベント会場各所に配置されたスライドそれぞれの内容に対するリアクションなどが閲覧可能。イベント参加者のリアクションに応じたプレゼンテーションなどが実施出来るよう開発しています。

次回第3回は、Mixed Realityイベント体験を快適なものに出来るよう開発している細かな機能についてご紹介します!

ATL-MRイベントシステム開発ブログ第1回「ATL-MRとMRイベントシステム」

ホロラボ武仙です。会社のブログで書くのは初めてなので優しくしてくださいw

これから数回に分けてリクルートテクノロジーズさんの研究開発機関、アドバンスドテクノロジーラボ(以下ATL)さんとご一緒に企画開発していますMRイベントシステムについて、開発の経緯や進捗をこちらのブログでお送りしたいと思います。

第一回目は、いきなりですが進捗動画からご紹介と、後半で開発経緯をば。 しかも動画はいきなり長尺。いきなり全部というか大部分の動作してるプロトタイプをお見せします。どん!

*いきなり見ても何か分からんと思いますので、今はあまり細かく見ないでくださいw

  • デザイニウムYoutubeチャンネル

youtu.be

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現在やってるのは、「RealとVirtualを繋げる」ことと、「デジタル技術によるコミュニケーションの深化」への挑戦。

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大上段に構えてますが、システム構成的には、ネットワークを介していろんな機材が繋がってる感じ。 Oculus Go、HTC VIVE、HoloLens、Androidタブレット。 そしてシステムの世界には、VirtualとReal、2つの空間があって、相互に作用します。

[開発経緯]
ClusterやVRChatなど、VRコミュニケーションプラットフォームやソーシャルネットワーキングシステムが流行ってきています。少なくとも武仙の身の回りではw

VR空間でのコミュニケーションは現実の空間や物理にとらわれない新しい体験を提供してくれます。実際ATLさんとの企画会議もOculus Roomを使って全員遠隔の状態で実施してみたりしましたが、刺激的なものでした。

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一方で、この開発プロジェクトでは現実世界の場が持つ魅力にも着目。表情、呼吸、目線、手触り、ざわめき、空気感。

ATLさんが3月に発表された「ATL-MR」のコンセプトムービーの中では、現実の世界であるATL広尾を舞台に、RealとVirtualが混然一体となった世界が描かれています。

LEARNING・DEVELOPING・CO-EVOLUTION

現実のATLという場を基軸に、デジタル技術による繋がりとコミュニケーションが産まれ、共創が実現する。 そんな世界を、実際に作っていきます。

今、ATL-MR実現に向けた試行錯誤が始まっています。

次回以降は個別の技術要素などをお送りしたいと思います。 ご期待ください!

取材記事「建築・製造の現場で導入が進む「HoloLens」の現状」が公開されました

ライターの西田宗千佳さんに取材いただいた、ホロラボでのHoloLensビジネスの取り組みについての取材記事が公開されました。

HoloLensビジネスの動向やよく聞かれる質問、今後を見据えた動きなどを掲載いただいています。

ぜひご一読ください。

www.itmedia.co.jp

記事中のトヨタ社の事例についてはこちらが詳しいです。

ar-bito.com

また、建設業で先を行くインフォマティクス社の取り組みについても合わせてご覧ください。

news.mynavi.jp

「VRコンテンツ開発ガイド 2018」を共著で執筆しました

CTOゆーじが「VRコンテンツ開発ガイド 2018」を執筆で執筆しました。発売日は2018年8月28日です。

VRコンテンツ開発ガイド 2018

VRコンテンツ開発ガイド 2018

  • 作者: あるしおうね,岡田和也,ゆーじ,Gugenka三上昌史,Gugenka姫路拓也,Gugenka五十嵐拓也,Gugenka竹石満里奈,ウダサン(宇田川祥彰),吉高弘俊,神山大輝
  • 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
  • 発売日: 2018/08/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る

8月22日から横浜で開催されていたCEDEC2018にて先行販売されています。

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CEDEC 2018にて会場案内アプリを参考展示しました

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CEDEC2018のインタラクティブ・セッションにて、会場案内アプリを参考展示しました。

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ベースは以前のコミケ会場案内アプリで、位置やブース情報を入れ替えています。

blog.hololab.co.jp

体験していただいた方にも好評だったので、少しずつ洗練していければと思います。

www.youtube.com

メディア紹介記事