ブログ@HoloLabInc

株式会社ホロラボのブログです

Unite 2019で登壇しました

中村です

Unite 2019でBIM Importerの事例について講演しました。スライドは公開されていますが、事例部分の動画が入っていないのでこちらでまとめます。

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概要

  • 田村 尚希(株式会社ディックス)
  • 中村 薫(株式会社ホロラボ)
  • 桑山 優樹(株式会社桑山瓦)

近年、建築業界ではBIM(三次元設計)と呼ばれる設計手法が普及しつつあります。弊社は昨年度のUniteにて、BIMソフトウェアの主流ソフトウェアであるAutodesk Revit/GRAPHISOFT ARCHICADと、Unityをシームレスに繋げる独自の製品「BIMImporter」を発表致しました。今年は昨年度に続き、BIMImporterの特徴及び昨年度から進化した点を紹介するとともに、ユーザーによる開発事例も併せて紹介致します。また、BIMとゲームエンジンを組み合わせる事による今後の可能性などを講演したいと思います。

learning.unity3d.jp

スライド

www.slideshare.net

スライド内の動画

事例1: ARでのBIMデータの基本的な使い方

鹿島建設様の実際のARCHICADデータを使用して、HoloLens と BIM/BIM Importerの基本的な使い方を紹介しています。

HoloLensおよびBIMの特性である「実寸」を生かし実寸でのデータ確認や、データの特性である拡大縮小を生かし見やすい大きさでのデータ確認をしています。

https://youtu.be/OgHqqKiLZukyoutu.be

事例2: BIMデータを使用した現実空間へのプロパティ表示

昨日一般に公開されたUnity Japan OfficeのRevitデータをBIM Importerを介してUnityに取り込みHoloLensに出力しています。

aec.unity3d.jp

このとき、形状データのコライダーだけを残しメッシュは非表示にすることで、データが現実に鑑賞するような表現か可能になります。これによって現実にBIMデータを重畳しつつも、BIMのプロパティのみを扱うことができます。

https://youtu.be/3hWrw_m73nwyoutu.be

まとめ

建設業とHoloLensは非常に相性が良いと感じでいます。実際にホロラボのHoloLens業務の3割ほどが建設業のお客様になっています。

今回のような事例は建物は施主さんのものだったり図面は公開不可なため、なかなか公開することができません。今回のUTJのように建物もデータもパブリックな状態は非常に珍しい事例なので、本アプリの体験会含めて様々な取組を進めていこうと思っています。

Surface Hub 2Sファーストインプレッション

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今月から発売が開始されたSurface Hub 2Sを購入したのでファーストインプレッションを書いてみます。

Surface Hub 2Sとは

Surface Hubとはデジタルホワイトボード型のデバイスで、Surface Hub 2Sは第2世代となり、以前の筐体に比べて小さくオシャレになっています。 www.microsoft.com

今回発売されたのではHub 2Sですが、Hub 2Xという製品が今後発売予定です。

Hub 2Xでは複数台連携や、縦横回転、Windows Helloによる認証などが追加されるとのことです。逆にいうと、Hub 2Sではこれらは提供されません。Hub 2SからHub 2Xへはモジュールユニットの交換でアップデートされるそうです。

Surface Hub 2Sウォークスルー

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ホーム画面です。HoloLensに近いです。アプリはUWPのみというのもHoloLensと同じです。

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一番使うであろうホワイトボードアプリ。拡大/縮小、移動によってどんどん書き足せるなど、無限ホワイトボードです。組織アカウントでクラウド上でバックアップや共有ができるので、ホワイトボードを写真で残す必要がなくなり、次回会議で続きの状態から始めることができます。個人的にはこれのために購入していると言っても過言ではありません(会議のデータ保存は結構めんどい)。

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Teamsの会議画面です。デフォルトではSkype for Businessになっていて、Temasとして使用する場合には手動でパッケージを当てる必要があります。また、Teamsを起動するとホワイトボードも自動的に起動します。ここではPowerPointやWord,Excelも起動するため、画面を共有しながら会議をします。

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設定画面です。公共の場所に置かれることが前提のため、設定を変更するには組織アカウントの管理者権限が必要です。

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ストア画面。ストアへアクセスは設定アプリから行います。これも不要にアプリがインストールされないための措置だそうです。

Surface Hub 2Sの特徴

いいところ

  • 55インチのタッチディスプレイでペン入力にも対応。
    • 旧版では複数のペンの同時書き込みに対応していたが、Hub 2Sはペン1本の書き込みのみ対応。ただし、同時に書き込まなければ複数のペンでもかけるので、複数人がそれぞれペンを持って書くような運用でもOK。
  • Office 365の組織アカウントによってデータがクラウド連携される。
  • 公共の場所に置かれることを前提としているため、アカウント情報がセッションという単位によって全て消去される。
  • ホワイトボードアプリで無限に書き込める。
  • ホワイトボードアプリで前回の書き込みが復元できる。
  • ホワイトボードアプリで書いたものが自分の別デバイスやチーム含めて共有できる。
  • USBやBluetooth機器が接続できるので、キーボードやマウスを使うこともできる。
  • HDMI、mini DisplayPort、USB-C、Miracastで外部PCからのミラーリングが可能。
    • USB-C接続でHub 2Sのペンやタッチ入力を接続先のPCに反映することも可能
    • ただし、入力の反映はHub 2Sの接続アプリでミラーリングした時のみで、この場合は画面の追従が少し遅れる
    • もう一つのモードとして一般的な外部入力モードもあり、こちらは応答が速い(ただの外部ディスプレイにはなってしまう)。

微妙なところ

  • アカウントが毎回リセットされるので、アカウントを毎回入力する必要がある。
    • スクリーンキーボードでパスワードを入力するのはためらうので、外部キーボードは接続しておいた方が無難。
  • アカウントがアプリ単位なので、アプリごとにアカウントを入力する必要がある。
  • Temasアプリはあるが、使える機能は会議(Skype for Business相当)のみ。
  • OneDriveアプリがない。

総じて

現状は出始めの最低限の状態というところでしょうか。

まずはSkype相当のビデオ会議機能とホワイトボードアプリによる会議記録がメインのようです。

アプリはストアからインストールできますが、あらかじめHub用に設定されたアプリのみインストールが可能です。という意味で、OneNoteはHub用に設定されておらず使えない状態です。後述するHub 2SのOSバージョンや、毎回アカウントを設定してデータをダウンロードするという時間を考えると、シンプルなホワイトボードアプリのみを提供するというのは納得できなくはないです。

アカウントについてもHub 2XでWindows Helloが提供されるとのことで毎回入力する煩わしさは軽減されるかと思います(その分のコストもかかりますが)。

Hub対応していないOneNoteアプリと、Hub対応しているTwitterアプリ f:id:kaorun55:20190912010321p:plainf:id:kaorun55:20190912010336p:plain

Surface Hub 2Sアプリの開発について

Hub 2SはUWPの2Dアプリが使用できます。アプリはストアからのインストールと、開発者モードでのVisual Studioからのインストールができます。デバイスポータルやPowerShellを持たないので、パッケージからのアプリインストールはできないようです。

設定アプリからHub 2Sを開発者モードに設定します。

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すると最初の画面で開発者モードの表示とHub 2SのIPアドレスが表示されます。このIPアドレスにVisual Studioからリモートで接続します。

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docs.microsoft.com

一点だけ注意事項として、現状でのSurface Hub 2SのOSバージョンは15063(1703/Windows 10 Creators Update)とだいぶ古いバージョンとなっているので、UWPの最小対応バージョンの設定に注意が必要です。

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一般的なUWPの2Dアプリはもちろん、Unityで開発してUWPビルドしたアプリ(HoloLensと違いVRサポートなしで2Dアプリとしてビルド)の実行も可能でした。

社内用 Unity アプリ開発ツール HoloLab Toolkit を開発しています

ホロラボのたるこす(@tarukosu) です。

ホロラボでは社内の Unity アプリ開発を加速させるために、 HoloLab Toolkit という社内向けツールを開発・利用しています。

HoloLab Toolkit が目指すのは、 社内の開発者がアプリケーションの基礎的な機能の開発を素早く終わらせ、 高度な部分の実装により多くの時間が使えるようになることです。


HoloLab Toolkit の機能を少しだけご紹介します。

HoloLab Toolkit には開発ツール(エディタ拡張)と、 アプリ内で利用できるコンポーネントが含まれています。

開発ツールのメインである Template Wizard は、UnityPackage のインポートや Unity プロジェクトのセットアップを行うツールです。 以下の動画では、Template Wizard を利用して、MRTK (MixedRealityToolkit) などの UnityPackage のインポートを行っています。

youtu.be

今後も機能追加を繰り返していく予定です。

ホロラボ新メンバーご紹介!とりかしゅさん、SI HOさん、平山さん、藤井さん、酒井さん、ようこそホロラボへ!!!

記事を書くのが追い付かないぐらい、日々目まぐるしく成長するホロラボ。 今日のニューメンバーご紹介は、8~9月入社の、、、なんとなんと一挙5名!!

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HoloLab New Comers!


1人目はとりかしゅさん!HoloLensリリース時からHoloMagiciansコミュニティにご参加を頂いていたHoloLens古参プレイヤーのお一人がホロラボ加入!

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とりかしゅさん、ようこそ!

今チェックしたら、初回参加が2017年3月Vol.02。参加回数は、コミュニティ登録の2500名中でも累計20回と、12位タイ!

もともとのバックグラウンドはDB関連など幅広いベテランエンジニアさん。前職でも直近ではXR関連を取り組まれたりとのこと。ホロラボでも幅広い分野でのご活躍が期待されます!

torikasyu.com


2人目はSI HOさん!前回ご報告の若狹さんに続いて、TMCNコミュニティの名物、、、じゃなくて名プレイヤーさんがホロラボにJoin!

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SI HOさん、ようこそ!

14年間も続いたAdobe Flashコミュニティ「F-site」の発起人兼初代代表を務めた過去を持ち、現在はTMCN理事兼、金沢事務局長。

数年前に移住した先の金沢では、子ども向けプログラミング学習活動が金沢市や氷見市の公共事業として展開されるようになったり。

ホロラボでは金沢からのリモートで、プロジェクトマネジメントをご担当頂く予定。既に、熊本県水俣市展示の地球温暖化コンテンツ制作でSI HOさんのプロマネとホロラボエンジニアの開発、とのフォーメーションでご一緒してる実績があります。

prtimes.jp

多種多様なSI HOさんのプロフは語り切れないので、下記サイトをご参照ください!w siho.amebaownd.com


3人目もなんとTMCNコミュニティから名物、、、じゃなくて名プレイヤー参加!たびたび司会をしてくれてた平山さんJoinです!

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平山さん@取扱注意、ようこそ!?

こちらも、採用へ応募があったとき「う”ぉっ!」って変な声が出ましたw

TMCNでお会いした際にはすでに全天周実写VRコンテンツの事業企画を大手IT系の会社で担当。イベント会場での縦横無尽なご活躍の様子からこの人すげーなと思ってました。

その後もXR系でエバンジェリスト活動や海外生活など、世界を股にかけたご活躍をしてたところで、ホロラボへとご入社頂く運びとなりました。キャリア的にはウェブデザインなども手掛けていらっしゃった関係もあって、今後はコンテンツ系プロジェクトの企画マネジメントなどで、オールラウンドかつ国際的にご活躍頂けたらと考えています。


4人目は、藤井さん!ハッカソンでホロラボメンバーと接点があったのがきっかけでご応募頂きました!

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藤井さん、ようこそ!

全速力で開発を中心に人員増強を図ってきたホロラボとしては待望の、オールラウンドな方!

特技が「お片付け」とのことで、溢れかえる機材や増大する一方のエントロピーを何とかして欲しいw

XRコンテンツの企画に関心あり、とのことで、そちら方面にスキルを伸ばして行ってもらえたらいいなと思います。


5人目は、酒井さん!! こちらもHoloMagiciansコミュニティで永らくご一緒して来た業界の有名人が、なんとホロラボに加入!!!

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酒井さん、ようこそ~!!

本日の初出社での「はじめまして!」のご挨拶には違和感しかなかった状態!

HoloLensアプリ開発実績が多数あることはもちろんですが、それ以前のキャリアを含めた業務系開発スキルをお持ちで即戦力として期待大!

twitter.com


こうして振り返ると、ホロラボっていう組織を作ったのもTMCNというコミュニティメンバー5名だったんですが、他のコミュニティメンバーからも「一緒に働きたい」って思ってくれる場作りを2年ちょっとやり続けて来られてるんだなとちょっと嬉しい気持ちです。HoloMagiciansもしかりで、イベントの企画運営みたいな自発的な取り組みを通してお互いの動き方とか考え方をなんとなく把握してる状況だと入社をお願いする際も、会社として判断し易かったりします。

ということで、皆さんにもコミュニティ活動をオススメします!w

そしていよいよ組織論でいうところの「30人の壁」に挑戦するホロラボですが、多種多様なメンバーに恵まれて激しくも楽しい挑戦になりそうな予感。 そして、このカオスなタレントのルツボからどんなアウトプットが産まれるのか!

今後のホロラボに、ご期待ください!!

武仙@ホロラボ