ホロラボ Advent Calendar 2024の24日目、事業推進部の岩崎です!
今日は最高に書きづらいホロラボの「上場に向けた取り組み」をご紹介させていただきます。
上場とは
このあたりはWebで検索していただければ多くの情報を得ることができます。
端的に言うと「企業が発行する株式を証券取引所で売買できるようにする」ことです。
上場で「お金を集めやすくなる」メリットがある分、「手続きや維持にお金がかかる」デメリットもあります。
ホロラボは事業を大きく成長させながら上場が通過点の一つであると考えています。
マーケットの状況
上場を目指すうえでマーケットの状況は非常に注視する必要があります。(2024/12月時点)
3年ほど前はSaaSやAI銘柄は赤字でも成長が見込める場合はPSRを基準に評価し株価/時価総額が決まることが多かったと思います。
色々なステークホルダーからも上場に前向きなコメントを多くいただいていました。
ただ、ここ1~2年は逆風が強くなっていると感じています。
しっかり純利益の成長率を見せPERを基準に評価しないと株価/時価総額が高くならない傾向にあると思います。
また時価総額が低い場合は機関投資家が付かず、結果上場ゴールのような株価推移になってしまい上場維持コストだけが掛かるどうしようも出来ない状態になっているように見えてしまいます。
市況自体は読むことは出来ず、若干の運もあるかと思いますがホロラボは事業を継続的に成長できるように引き続き邁進していきます。
なぜ上場を目指すのか
通過点と言えども上場を「目指す」ことに違いはありません。
なぜホロラボは上場を目指すのか??
ホロラボのミッションは「フィジカルとデジタルをつなげ、新たな世界を創造する」です。
書いたはいいものの、事業戦略の根幹に関わるためここでは明確な事をお伝えすることが難しく、ミッションの達成に必要なものだとだけ述べておきます。
本当は色々と書きたいんですが、代表の中村が書いた記事にヒントがあると思うので気になる人は読んでみてください!
入社時の上場準備状況
ホロラボの上場に向けた現在地は監査法人によるショートレビューは終わっている。ことはお伝えさせていただきます。
上場予定時期などは不確定な事が多いので明言は避けたいと思います。
私がホロラボに入社したのは2020年10月です。
当時から上場に向けてというワードはちょいちょい出てましたが、具体的に何かが進んでいた事はありませんでした。
過去、上場企業での勤務を2社経験している立場から見た時に準備状況としてはほぼゼロだったと思います。
ほぼというのは「上場する気持ち」はあったくらいですねw
数字の管理、精度の認識
ホロラボに入社して一番変えなくてはいけないと感じた部分が「数字」への認識です。
上場企業は計画に対しての実績において「精度」が求められます。
入社時点でのホロラボは計画ではなく実績・結果のみ認識していました。
そのため蓋を開けるまで業績が確定せず、「予想」や「読み」ができない状態でした。
そこで以下のステップを実施しました。
- 1年目
- ちゃんと1年を振り返って顧客や産業セグメント毎に数字を分析する。
- 2年目
- 会社全体の計画を立てる。
- とにかく毎週売上実績と売上予想(案件表から作成)を見る。
- ちゃんと1年を振り返って顧客や産業セグメント毎に数字を分析する。
- 3年目
- 会社全体の計画を立てる。
- グループごとの計画を立てる。
- とにかく毎週売上実績と売上予想(案件表から作成)を見る。
- ちゃんと1年を振り返って顧客や産業セグメント毎に数字を分析する。
- 4年目
- 会社全体の計画を立てる。
- グループごとの計画を立てる。
- とにかく毎週売上実績と売上予想(案件表から作成)を見る。
- グループごとに毎月一回数字や案件状況を振り返る。
- ちゃんと1年を振り返って顧客や産業セグメント毎に数字を分析する。
やはりゼロからだと時間が掛かったと感じています。
ただ、これはまだ道半ばで今後は「案件単位」での積み重ねた「計画」に対して予実を管理していく必要があります。
契約書の整理
次に契約書の整理です。
当初は契約書(業務委託契約書)の締結はしているものの、保管は紙で行っており検索性が非常に悪かった常態でした。
1年かけて全てスキャンを行い一覧表を作成し管理するという状態まで持っていきました。
また、契約書類にも種類があり見積書、注文書(業務委託契約書)、納品書、検収書、請求書などの管理を行う必要がありました。
ここで問題だったのが「検収」という文化が無かったことです。
ホロラボはエンジニアの頑張りとお客様に恵まれていたこともあり、納品物へのクレームがほとんどありませんでした。
そのため「請求書を送ってください。」というコメントをもって請求書を送り売上を計上していた歴史があります。
債権回収不能になったことが無かった事も「請求=売上」という文化が出来た要因の一つだと考えています。
この状態から案件ごとに「検収書」の回収において売上を上げ、「見積書」「注文書(業務委託契約書)」「納品書」「検収書」「請求書」を一気通貫で管理できるようになるには2年掛かったと記憶しています。そのためにバックオフィスやサポート(営業支援)チームの協力は欠かせなかったと思います。
また当社社員メンバーも必要性を理解し、各案件に対応してくれたことに感謝しています。
あと1年ほど経てば会計監査にも耐えられる状態になると確信しています。
関連当事者間取引の整理
ベンチャーやスタートアップが上場を目指す中でなかなか整理できないのが関連当事者間取引になります。
ホロラボも創業から4~5年は関連当事者間取引が存在していました。
役員および役員の親族含めた関連会社との取引になります。
ただ、ショートレビューを受けた際には前々から準備していた関係もあり関連当事者間取引はゼロになっていました。
個人的にもこれが一番整理するのが大変だと感じていましたが、重要性を役員に説いて方向性を決めてから3年ほどかけながら徐々に進めていきました。
これはかなりセンシティブな問題で時間が掛かるため、早々に手を付けて進めるべきだとあらためて思いました。
申請/承認/稟議の導入
いままさに取り組んでいるのが申請/承認/稟議の導入です。
ホロラボは過去からフラットな組織を目指しており基本的にSlack上で代表の中村かCOOの伊藤がOKを出したら進めていい文化でした。
一応、記録には残っているものの「申請/承認/稟議」とはほど遠いものでした。
また人数も60名を超えて全ての申請を中村と伊藤の二人で見るのか?という別の問題もありました。
個人的にもどうやって導入すべきか、一番頭を悩ませたのはこの「申請/承認/稟議」の文化です。
これまでも記載した通り、数字を追ったり、検収基準への変更なども行う必要がありました。すべてを一気に行うと現場は混乱してしまうのとコーポレート側もパンクすると考えたため後ろ倒してきた経緯があります。
組織の変遷上、今から出来ると考えたのがちょうど1年前でそこからサービスの検討、トライアル、導入と進んでいきました。
ただ、当初は一気に「申請/承認/稟議」まで進めるつもりでしたが、コーポレート側の準備や現場への啓蒙が追い付かず「稟議」については今期期初からの導入を断念しました。
「稟議」については今期のGWでの導入を目指しています。
今期の終わりには全て導入されスムーズに回っている事を期待しています。
まとめ
上述以外にも多くの準備を行っています。
機密情報にもなるためあまり多くを記載は出来ませんでした。
また、今後も上場に向けて整備しなくてはいけない事は多く残っています。
個人的には現場が混乱せず、気づいたら上場に耐えうる内部統制やルールが出来上がっている事を目標にしています。
上場するその日を目指して引き続き頑張りたいと思います!