ブログ@HoloLabInc

株式会社ホロラボのブログです

「Power Apps オンライン勉強会+座談会」に登壇しました

「Power Apps オンライン勉強会+座談会」に登壇しました。 powerapps.connpass.com

スライドとデモ動画は下記です。

speakerdeck.com

youtu.be

デモシナリオとPowerAppsを利用する理由

f:id:kaorun55:20200806160344p:plain

f:id:kaorun55:20200806160426p:plain

HoloLensでの点検支援とその記録というデモシナリオで、点検個所をHoloLensで表示しつつ写真で点検を記録しています。HoloLensでの点検個所はVuforia Area Targetを使用して自動で位置合わせができるようになっています。マーカーが不要で位置ずれも起きにくい(ずれても再度合わせるので、ずれが目立たない)ようになっています。

最近の仮説として、HoloLensのアプリと業務部分は切り離したほうが良さそうというのがあり、業務部分はPowerAppsで完結させ、HoloLensは業務支援部分だけをアプリ化しているイメージになります。

業務部分をPowerAppsで作成しているため、HoloLensだけでなく、スマートフォンでの閲覧も可能になっており、一つの構成で複数のデバイスのサポートが可能になります。

HoloLens Meetup vol.21より:ホロラボでのHoloLensアプリ開発技術(たるこす)

f:id:siho_o:20200731105610p:plain
WebRTCデモ動画画面

資料リンク

2020/07/29のHoloLens Meetup vol.21の弊社古田(a.k.a.たるこす)氏のセッションの資料が公開されました。 https://speakerdeck.com/tarukosu/app-development-at-hololab

speakerdeck.com

なお、資料内のリンクや動画などをまとめた記事はこちら。 https://tarukosu.hatenablog.com/entry/meetup21

ホロラボでの HoloLens アプリ開発技術 / App Development at HoloLab - Speaker Deck

資料チラ見せ

f:id:siho_o:20200731105746p:plain
社内便利ライブラリ:HoloLab ToolKit
f:id:siho_o:20200731105906p:plain
社内便利ライブラリ:HoloLab ToolKit
資料は下記の3つの分類で説明されています。 1.[Closed Source]…ホロラボ社内向け 2.[Open Source]…ソースコードを公開している技術・ライブラリ 3.[Experimental]…開発中・実験中の技術

どれも説明すると、1セッション分時間がかかるものをすべて合わせて30分という短尺でのご紹介でしたので、参加者からは「すごすぎて理解が追いつかない…」とコメントも。

私のイチオシ

f:id:siho_o:20200731105615j:plain
WebRTCとは?
中でも私のイチオシは、WebRTCを用いた技術です。 実は社内でも「WebRTC」というキーワードは耳にしていたのですが、今回のセッションで利用シーンをやっと理解! HoloLens 2 とWebRTCを使うと、iPadで空間に描画したものをHoloLens 2 でも共有できるんですね~。(TOP画像)

残念ながら、こちらはOpen Sourceではありませんが、学び始めるためのライブラリについてはスライド内でご説明しています。

先日公開した、HoloBrowser など、Open Source化している技術もご紹介していますので、ぜひスライドでゆっくり・じっくりご覧ください。

PowerAppsの信号(Signals)を試してみた

PowerAppsでは加速度や方位などデバイスの信号情報が取得できます。

docs.microsoft.com

PowerAppsで利用できる信号は次のようになっています。

信号 説明
Acceleration 加速度
Compass 方位
Location 緯度経度
Connection ネットワークの接続状況
App ActiveScreenプロパティにスクリーン情報

信号とプロパティの組み合わせで値を取得できます(App.ActiveScreenはスクリーン情報なので割愛します)。

f:id:kaorun55:20200726144848p:plain

Locationはスクリーンショットを使うときに表示されていると不便な場合があるので、トグルスイッチで切り替えられるようにしています。

f:id:kaorun55:20200726150548p:plain

様々な環境で実行してみる

iOS(iPhone 11 Pro)

すべての信号を取得できた。 f:id:kaorun55:20200726145617p:plain

Android(Xperia 1 ii)

方位以外のすべての信号を取得できた(方位は取得できないのか、権限の問題かは不明)。 f:id:kaorun55:20200726145401j:plain

PC(Razer Blade Salte)

緯度経度とネットワーク接続状況のみ取得できた。 f:id:kaorun55:20200726145330p:plain

HoloLens 2

緯度経度とネットワーク接続状況のみ取得できた。

HoloLens 2には加速度センサーが搭載されていますがEdge経由なのでアクセスができないように見えます。逆に緯度経度はGPSが搭載されていませんがWiFiで測位しているようです(OSの設定で位置情報を有効にしました)。 f:id:kaorun55:20200726145354j:plain

Power AutomateでWordテンプレートから報告書を作成する

MSの鈴木あつしさんの動画内でのシナリオにあった、HoloLens 2で写真を撮影してCDSへアップロード、そこからPower AutomateでWordのテンプレート内に画像を差し込むというのがあったので、Power Automate以降の部分をやってみました。

f:id:kaorun55:20200724121357p:plain

元動画はこちら

実際にやってみた手順の動画はこちら

www.youtube.com

このように左のWordテンプレートを画像を使って、右の画像が差し込まれた状態で出力されます。

f:id:kaorun55:20200724122730p:plain

ポイント

WordのテンプレートはWord Onlineにある「Microsoft Word テンプレートを事前設定します」を使用します。このフローはPREMIUMになるので、Power Automateの有償プランが必要です。

f:id:kaorun55:20200724121509p:plain

続いて、Wordでテンプレートを作る際にWordの「開発」タブを使用しますが、既定で無効になっているので、Wordのオプションから有効にします。

f:id:kaorun55:20200724121514p:plain

「開発」タブのデザインモードからPower Automateで差し込む場所を作成します。

f:id:kaorun55:20200724121518p:plain

このファイルをPower Automateで指定すると、先ほどデザインモードで指定した箇所に埋め込むことができるようになります。

f:id:kaorun55:20200724121522p:plain

最後に作成したファイルを保存して完了です。

f:id:kaorun55:20200724121527p:plain

ちなみに今回同じSharePointサイトの別フォルダに読み書きしてるからか、フローチェッカーで再帰のエラーが出ています。フォルダが違うのでおそらく大丈夫だと思いますが、問題または解決策があれば教えてもらえると嬉しいです。

f:id:kaorun55:20200724121531p:plain

参考

Power Automate周り

PowerApps/Power Automateのライセンス体系(費用)がわかりづらいのですが、吉田さんのブログにまとめられていました

「ハッカーライフラボ」で登壇しました

こんにちは、中村です。

7月よりMicrosoft MVPに加えてMicrosoft RD(Regional Director)のロールをいただきました。ちなみにどちらもMicrosoftの社員ではなく外部の人に与えられます。

詳しくはこちら.

blog.kaorun55.com

prtimes.jp

これをきっかけに岩切さんがイベントを開催してくれました(岩切さんや配信を担当してくれたみなさん、ありがとうございます)。岩切さんは現在翔泳社の取締役ですが、入社からずっとMicrosoftを担当してきたとのことで、歴代のRDもご存知ということでコトの重大さから企画をしてくれました(そのお話を聞いて合点がいきましたw)。 ちなみに当の本人にはまだその自覚がありません。

hacker-life-lab.connpass.com

当日の録画も残っていますので、ぜひご覧ください(開始一時間ほどは雑談なので46分くらいまで飛ばしてください)

当日いただいた質問

当日はたくさんの質問をいただきました。

app.sli.do

こちらで回答を書いていきます

コロナ禍の前と後で受注につながるケースは増えましたか?

コロナ禍で受注が増えたということはなかったです。問い合わせで「遠隔」というキーワードが以前よりも増えた印象はあります。

展示系は延期になったケースが多いです。

リージョナルディレクターって何をする仕事ですか?

正直よくわかってないですが、MVPが技術でRDがビジネスという認識はしています。

MRの領域は、製造業や建築業で取り入れられるケースが多いイメージですが、そのあたりは今も変わらず、なのでしょうか。

いまも変わらずです。

建設業は引き続き導入に向けて進んでいますし、製造業は前年と比較して多くの企業からの受注をいただいています。

業務改善という軸で捉えた時に、MRが採用される割合はどの程度なのでしょうか?やはりARやVRの方が全体比からすると高い?

ホロラボにはHoloLens(MR)でお問い合わせをいただくので、必然的にMRが多くなります。

トレーニング系のVR会社さんであればVRが多くなると思います。

このあたりは全体の件数や金額で出さないと正確な回答は難しいと思います。

新卒採用はしていますでしょうか?またそれに近い立場の人は活躍していますでしょうか?

「新卒」としては特に枠を設けていません。新卒相当で入ってきたメンバーが1名いますが、技術力あってのことなので新卒であったことは結果でしかありません。

採用からご応募いただければ中途の方と同じフローで対応いたします。

建設.製造業でのAR/VR/MRの捉え方やmixpaceの今後の展開について聞きたいです!!

建設業や製造業では実際の業務支援での実導入を見据えての取り組みを行っています。

mixpaceについては、基本的な機能の実装はできたので、お客さんからフィードバックをいただいて必要な機能を実装していきます。

Microsoft Regional Directorおめでとうございます!HoloLens 3はいつでますか?

ありがとうございます!

HoloLens 3の予定はキップマンに聞いてください!

ヴァーチャルイベントの需要が高まっていますが、コロナによるMRでは何か需要の変化は見られますか?

受注につながるケースと同様に、リアルイベント系は延期、バーチャルイベントのお問い合わせは特にないです。

HoloLens 2の利用を目的とした話が多く来ると思いますが、実際にHoloLens 2の必要性があった案件の割合はどのくらいでしょうか? その必要性のある案件はどんなものが多いでしょうか?

基本的にはHoloLens 2で進めることがほとんどです。まれに別のデバイスにすることもありますが数えるほどです。

依頼していたくお客さんも調査して、自社の課題と共にお問い合わせいただくため、HoloLens 2が必要ではないケースはほぼありません。

案件としては、トレーニングや作業支援、技術継承が多いです。

Holo-ComunicationやMixspaceなど、Hololabでのサービスが色々増えてきたと思いますが、あまり人数が多くない中でどのように保守運用していますか?やっていき?

mixspaceについては専任で担当を充てています。こちらはどうしてもな理由がない限りメンバーを入れ替えないようにしています。

Holo-Comunicationはもう少し流動的で兼務になっています。

黒字ですか?

去年度は微黒です。

今年度はどうかな

現時点ではデバイスが高いのでMRはコンシューマ向けでないと思うのですが、今後もっと手に入れやすい価格になったら、ホロラボさんはコンシューマ製品をつくる可能性はありますか?もしそうなるとしたら、あと何年後ですか?

コンシューマー製品を作る可能性はというと、その時次第ですね。状況によりけり。

いつかというと、そうなったときですね。Appleからグラスデバイスが本当に出たら変わるかもしれません(でるまではあくまでも噂レベルとして動きます)

アフターコロナを見据えた時に、新たなデジタルワークプレース像としてMRの利活用も候補として入ると思いますが、中村さんの考えるデジタルワークプレース像について教えてください。

よくわからないですが、デジタル化は文化や精神的なものが障壁となるケースが多いと思っているので、技術やデバイスよりは人の心の問題だと思っています。

ずばり、ライバル企業(人)はどこですか?また、尊敬している企業(人)はありますか?

ライバル企業というライバルはなくて、例えばインフォマさんはGyroEye Holoとmixpaceで競合にはなってますが、協業もしています。市場も小さいので一緒に市場を作る仲間だと勝手に思ってます。気になる会社はという意味では中国と日本のDataMesh社やアメリカのVisualLive社、ドイツなどヨーロッパの企業は動向が気になります。

尊敬している企業(人)でいうと、ソニックガーデンの倉貫さんやクラスメソッドの横田さんは組織作りの参考にすることが多いです。自分のマインドセットはアジャイル/Scrumなので、組織に関してはそちらの方が多いです。

アーリーアダプターからマジョリティに広がっていくには何が必要だと考えられていますか?またMRの来年、再来年の日本・世界それぞれの市場規模予想をご意見うかがいたいです。

単純に値段と使う意義でしょうか。スマホを手で操作するのがめんどくさくなってきたので、そういうのがグラス系デバイスで楽になるといいですね。そういう意味ではスマートグラスでも十分なケースもありそうです。

市場規模については、正直わからないですし、それがどう影響を与えるのかも不明なのが正直なところです。

HoloLensで空中を操作していると20分ぐらいで腕がだるくなります。筋トレ以外に良い解決はありますでしょうか?(音声や視線などUIがどう進化していくか)

月並みですが、アプリ全体の操作性の改善や音声や頭の向きでの操作を平行するあたりでしょうか。視線はつかれるので局所的がいいかと思います。

おそらく引っ張りだこだと思いますが、今回の出演含め、講演等や技術解説等でも費用は頂けていますか?

建付けによりけりで、コミュニティではれば講演料はないですし、企業対応であればいただきますし。また講演料だけが報酬ではないので、いただいたお話によりけりですね。

HoloLens 2 のアプリ開発においてビルド,デプロイで時間がかかってしまっているのが悩みですが,何か短縮するコツ等ありましたら,よろしくお願いします.

いくつかやり方があると思います。

  • ロジックは2D UWPで進める(デスクトップでも可)
  • Unity Editorで進める
  • Holographic Remotingでリモートデバッグする(自分ではあまりしない)

HoloLens 2のハードウェアに関わらないところを切り分けて開発する。というのが現状の回答でしょうか。

NrealLightやMagic Leap 1の入手が容易になってきましたが、買うならやはりHoloLens 2がおすすめでしょうか?

はい、HoloLens 2がオススメです。あとはお好みで。

来年(?)のAppleのAR/VRデバイス(Apple Glass)が出ると、ARはさらにもう一段はっちゃけますよね?

出たらはっちゃけると思います。ただ、出ると決まるまでは期待はしません。

自社サービス以外のシステム開発は受託開発会社とおこなっているのでしょうか?

前提として、ホロラボが受託開発会社なので、システム開発は社内で行っています。最近は社内で回りきらなくなってきたので、周りの会社さんにも協力を依頼しています。