ブログ@HoloLabInc

株式会社ホロラボのブログです

HoloLens 2でPIN入力と視線調整をオフにする

HoloLens 2での展示や開発で使い回すときのTipsです。

起動時のPIN入力と装着する人が変わった時の視線調整は「設定」から切ることができます。

複数人で使う時はこれだけでだいぶ楽になると思います。

起動時のPIN入力は「アカウント→サインインオプション→サインインを求めるタイミング」を「なし」に。 f:id:kaorun55:20200119142224j:plain

視線調整は「システム→調整→視線調整の実行を自動的に確認します」を「オフ」に。

ただし、視線調整をしないと視線認識の精度が落ちること、体験の質が落ちることがありますので、コンテンツの性質に合わせて選択してください。

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なお、視線調整のオフはHoloLens 2のOSバージョンが古い場合に表示されないことがあります。そのときはWindows Updateを行ってください。

「Regional Scrum Gathering Tokyo 2020」で登壇しました

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スライドはこちら

アジャイルというか、組織の話ですね...

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驚いたのが、最初にHoloLens知ってますか?という質問に8割以上方が手を挙げていたことです。部屋が広かったので200人くらいはいたと思うのですが、、、

個人的にはAR/VR/MRの業界と開発プロセスの業界はあまり交わってはいないと思っていたのですが、イベントに参加する感度の高さもあるのか、思わぬ結果になりました。

逆にこちらの業界も組織や開発プロセスについてを話しに行くような流れができるといいですね。スタートアップの開発プロセスや組織作りは貴重なので。

様々な角度からの会社視点

12月のXR Kaigiからいくつかのイベントで登壇する機会をいただきました。すべてほぼ新規でスライドを作りましが、最近のいろいろな角度からの事情がまとめられました。順々に見てもらえると面白いかなと思います。

  • XR Kaigi → ホロラボからみたHoloLens業務の状況
  • Ignite Tuor Tokyo → HoloLens 2のアプリ開発
  • 年末のふりかえり → ホロラボの社内状況
  • Regional Scrum Gathering Tokyo 2020 → ホロラボの開発プロセス、組織作り

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2019年のふりかえり

3年目の無事におわりました。

関わりのあったみなさんに感謝します。

今年の概要は下記から。 blog.hololab.co.jp

一部PR Timesのみのものもあるのでこちらも合わせて

prtimes.jp

ふりかえりスライドはこちらに

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ここからはふりかえりスライドの内容をばらして説明しようと思います。

概要

人、仕事、お金の面で会社規模としてまた一回り大きくなりました。

2019年8月に資金調達実施のアナウンスをしました。 結果的に自走できてきてはいるのですが、まだまだ安定しない状況ですので資金的な余裕ができたことで打ち手が多くなりました。 これによって採用を進めることができ、昨年同様に強い人たちにご一緒してもらうことができるようになりました。 prtimes.jp

業務的にはHoloLens 1 / HoloLens 2の導入が進みPoCから次のPilotフェーズへ進む案件が増えました。 2020年はPilotフェーズをDeployフェーズに進み、実導入していくことが目標になります。 f:id:kaorun55:20191231003141p:plain

デバイス的にはHoloLens 2が客先と社内に準備配備されているので、開発体制が整ってきました。 合わせてMagic Leap Oneの案件が増え始め、いままでとは違ったBtoBtoCからのC(コンシューマー)が見え始めてきました。

blog.hololab.co.jp

さらに年末ギリギリにNreal Lightも到着し、次の世代のデバイスの準備も整ってきました。

業務

去年と比べて、HoloLensが購入できない状況ながら、HoloLensの案件が増えていました。 2018年はHoloLensの案件が60%ほどで「HoloLensだけでないホロラボ」としていたのですが、2019年は75%がHoloLensとなり業務の多数がHoloLensになっていました(実際にはお客様の目的に合わせてデバイスを選択しているので数字の偏りに関してはあまり意味はないのですが)。 f:id:kaorun55:20191231003604p:plain

背景には製造業やインフラのお客様が増えたこと、2018年は一つのお客様先に1件だった案件が複数になったこと(社内導入から社内展開になってきた)があげられます。 割合と数字の両面で見ることで、製造業での試行事例が増えていることがわかります。

建設業については、2018年時点で試行を進めていたので、2019年は社内インフラへの接続を見据えたシステムの構築が増えてきました。業務フローと社内システムからHoloLensをどのように活用していくか。そのためのシステムを開発しています。

これによって、HoloLensが特別なものではなく、全体の業務の中の1部分を担うことになり、自然と業務フローの中に入っていきます。 f:id:kaorun55:20191231003607p:plain f:id:kaorun55:20191231003610p:plain

詳細はこちらをどうぞ

blog.hololab.co.jp

社内

社員

業務の増加から、人とお金の面は順当に増えました。

社員について、2019年度は16人でスタートし年度末で27人になりました。

ロールとしては開発が20人、デザインが1人(育休中)、PM(営業)が4人、バックオフィスが2人となっています。これにパートナーの方々や経営が入るので全体としては40人ちょいくらいの規模感になっています。

開発がだいぶ拡充してきたのですがまだ全方位的に人手が足りない状況で、特に下記ロールについては可及的速やかに増強が必要な状況です。

  • お客様が増えてきたことによるPM(営業)
  • 作るから使ってもらうフェーズに移行するためのデザイナー
  • 会社の屋台骨を支えるバックオフィス

募集職種についてはこちらから。これ以外についても募集していないわけではないので、最寄りの関係者までご連絡いただければと思います。

このような社員の増加にあたり、今年一番気を使ったのが社内のメンバー間のコミュニケーションです。今年は人を増やすことで30人に達することが見えており、いわゆる「30人の壁」に当たることが予想されていたので、だいぶ社内をいじりました。オンライン中心だったのでメンバー間の会話を増やしたかったのですが、ここは社員側からチームを作ってフォローしてくれました。具体的には「エンジニアで話す会」という時間を作り、社員ファシリテーションの元で社員間で話す時間を作りました(ここは経営側は参加せず社員に任せています)。

メンバー構成についても、単純なフラットではなくチームに分け、メンバーと業務(期待値)をできるだけ合わせるようにしています。構成としては従来のHoloLnesチームの他にMagic Leapチーム、Kinectなどのセンサーチーム、社内外の下支えをするR&Dチームとしています。

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10月には心理的安全性ゲームを、作成者のやっとむさん( @yattom )にファシリテーションしていただき開催しました。 自分の理解で心理的安全性は、相手を尊重しつつ言うことははっきり言う環境であるので、名前より数段厳しい環境になるという認識です。が、いい意味で遠慮がなくなるので、結果としてコミュニケーションが円滑になると感じています。 f:id:kaorun55:20191231111139j:plain

11月ごろからは組織メンターとして川口さん( @kawaguti )に来ていただいて外部から見た社内の様子をフィードバックしてもらったことも好転材料です。

売上

最後に売上の推移について。

人数が増えたこともあり順当に増えています。最初にも書いた通り、投資を受けてはいますがだいぶ自走できる状態になってきています。 会社の財務についてはプロトスターの前川さんに見ていただいており、会社のプロジェクトと合わせて月一で精査するようにしています。この情報は社員全員にも公開しています。

2020年はSaaSサービスであるmixpaceの販売も今以上に進めていくので、2019年以上に売上や利益の数字を向上させて還元できればと思っています。

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余談ですが、mixpaceで自社サービスを開発することで、社内全体の開発体制も少しずつ良くなってきました。

もともとHoloLensのような新しいアプリを開発する場合にはアジャイル的(という言葉は好きではないのですが)にやらないと進められないのでそういう雰囲気ではやっていたのですが、mixpaceでだいぶScrumとしての度合いが上がってきたように感じています。

まとめ

2019年はHoloLensが買えない中だいぶ大変ではあったのですが、社内外いろいろな方の協力によって無事に終えることができました。 2020年はこれをベースに大きく上がっていければと思います。

UE4のHoloLens 2向けデモプロジェクト「Apollo 11 Mission AR」を動かしてみました

2019年の米Microsoft Buildでデモ予定ながらも動作不良でお蔵入りとなってしまった、UE4のHoloLens 2向けデモプロジェクト「Apollo 11 Mission AR」が公開されたので動かしてみました。

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(キャプチャー映像がとれなかったのでPC側のスクショです)

デモ動画はこちら

www.youtube.com

概要リンク

www.unrealengine.com

www.unrealengine.com

www.moguravr.com

動作確認まで

とりあえず動くところまではできました。

HoloLens 2では表示エリアが広がったので、迫力がより大きくなっていいですね。

環境構築手順

簡単に残しておきます

  • UE 4.24 をインストール
  • マーケットプレイスよりMission ARプロジェクトをインストール
  • HoloLens 2側にHolographicRemotingをインストール
  • 下記手順でUE4からHoloLens 2にリモート接続して実行する

UE4からHoloLens 1へのHolographicRemoting接続も可能で、アプリ起動直後のタッチで進む場所はHoloLens 1のAirTapポーズのまま押し込むと先に進めました。

「XR Kaigi」、 「Microsoft Ignite Tour Tokyo」で登壇しました。

XR Kaigi、 Microsoft Ignite Tour Tokyoで登壇しました。

XR Kaigi

こちらはビジネス向けに、ホロラボから見た2019年のHoloLens界隈、HoloLens 2の試行事例、HoloLens 2の概要についてお伝えしました。

xrkaigi.com

スライドはこちらです。事例については製造業、インフラ業、建設業を入れています。各業種についての試行事例をもとに、来年に向けてHoloLens 2が活発になるとうれしいです。

speakerdeck.com

Microsoft Ignite Tour Tokyo

こちらは2セッションでした

  • ITと技術者の将来について語り合う(座談会)
  • MRTK v2を使ったHoloLensアプリ開発

ITと技術者の将来について語り合う

開発者から見た今後のソフトウェア業界について。個人的にはというか会社的には当面HoloLensなので、それ以外の話があまりないのですが、いままで10年ふりかえりつつ、先を見るとそのとき気になったことをやってるので、それはこれからもなのかなと思います。

https://tokyo.myignitetour.techcommunity.microsoft.com/sessions/90756

MRTK v2を使ったHoloLensアプリ開発

こちらはHoloLens 2の実機を使った開発講演でした。ビルド時間が長いので間に機能の紹介を挟み込むスタイル。45分でもハンドトラッキングとアイトラッキングができるところまでは進めました。

https://tokyo.myignitetour.techcommunity.microsoft.com/sessions/87443

ツイートまとめもありますのでご覧ください。

togetter.com

ハンズオン手順はこちらです

speakerdeck.com

これとは別に

12/5は別の会場でエグゼクティブ向けのマイクロソフトイベントがあったのですが、そこでトヨタ自動車のHoloLens導入事例が発表されていました。